断腸亭料理日記2016
2月20日(土)夜
引き続き、土曜日。
上野たぬき小路のとんかつや[とん八亭]でとんかつを食べて、
雨が降っているが、ついでなので、
いつものアメ横の魚やに寄ってみることにする。
アメ横とは線路をはさんだ反対側のパチンコやの前に
自転車をとめて行ってみる。
きてみると、お!。
すみいか。
例によって、一盛、500円。
大きいもので3杯。
すみいかは、小さい方が柔らかいので
小さいものを取り混ぜた、4杯あるものを購入。
このアメ横ビルあたりも、いつもの土日であれば
人が多くてとても真っ直ぐ歩けないが寒い雨で今日はスカスカ。
すみいかを買って真っ直ぐ帰宅。
こんな感じ。
すみいかというのは、全国的にはコウイカという名前で
墨を洗ってきれいにして流通しているが、東京では昔からこうして
墨を付けたまま売られている。
江戸前のにぎり鮨や天ぷらで、いかといえば
すみいかで、今でも基本はこれしか使わない。
むろん江戸の前の海=江戸前で獲れたものである。
夏に子供が生まれ、晩夏から初秋、小さいものが新いかとして出回る。
これがほんとうに柔らかく、うまい。
すみいかは大きくなって、一年で死んでしまうので、
今頃は、大方が成長してしまっているというわけである。
なんにしようか。
刺身もよいのだが、すみいかの場合、
酢飯のと相性がよくて、やっぱり、にぎりの鮨であろう。
米を研いでおく。
3時前にとんかつを食べたので、遅くてもよかろう。
先に、さばいておこう。
足とはらわたを抜いてエンペラを取りながら、
皮をむく。
のであるが、これがちょっと苦戦。
はらわたは取れるのだが、エンペラがなかなか取りずらい。
大きいからか、鮮度の問題か。
いかをさばくのには、手際が大切である。
もたもたして、スミが身や下足にくっつくと、
なかなかとれないのである。
手間取ったが、なんとかさばけた。
下足とエンペラは別にし、一先ず全部冷蔵庫へ。
飯を炊くのは電気炊飯器。
酢の用意。
一合分、酢25ccに気持ちしょうゆと塩1つまみ。
砂糖は入れない。
炊けたら蒸らし時間もきちんと7分計る。
飯台に1合分の飯を取り、上からすし酢をまわす。
寒い時期なのですぐに冷めてしまうので手早くする必要があろう。
あおがない。
あらかた混ざったら、このままおく。
粗熱が取れるまで。
これも10分弱。
焦ってはいけない。
今までなん度失敗したことか。
若干見た目、水分が多い感じであるが、まあ、許容範囲か。
いかをにぎりやすい大きさに切る。
柔らかいので小さいものから。
五つ分。
わさび(チューブ)も用意。
先に種を取り、わさびを塗る。
左手に一つ分と思われる量の酢飯を取り、
軽く形にする。
形になったら種をのせ、にぎる。
ひっくり返して、もう一度にぎる。
こんな感じか。
もう10回以上はにぎりずしに挑戦をしているか。
最初は酢飯の分量=にぎりの大きさ、飯粒がはにぎりから
ぼそぼそとはみ出す、などなど、で見られたものでは
なかった。
しかし、さすがに、続けていると少しずつではあるが、
不思議とすっと、にぎりの形になるようになってきた。
むろんまだまだで、見た通りぼそぼそは相変わらずでは、あるが。
いかがであろうか、こんな感じである。
味は?。
やはり小さいものはまあまあ。
すみいかというのは、歯で噛んだ時の、プチッと切れる食感。
その後感じる身の柔らかさ。
そして、あまみ、である。
追加で5個。
御の字であろう。
まだまだ、いかは残っている。
つづきは明日だ。
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