断腸亭料理日記2016
12月22日(金)〜25日(日)
引き続き、箱根。
お昼に宮ノ下の[富士屋ホテル]へ。
私のカツカレーと内儀(かみ)さんのハヤシライス。
どっと、かけてしまう。
カツもカレーも上品。
塔ノ沢の[福住楼]へ戻り、
内儀さんは年賀状書きの続き。
私は転寝。
5時頃起きて、風呂へ行って。
夕飯。
今日は一泊の人用のメニューのよう。
左上、籠の上から、ふぐ皮の煮凝(にこご)り、鴨肉、
オレンジ色のものはからすみ。自家製か、半生。
その右の白いものはなんであろうか。
白餡の団子、和菓子のような甘いもの。
下が、鮭、右が菜花のおひたし。
右の黄色の小さな小鉢は、金柑であろうか、
皮を甘く煮たもの。
右の小鉢は鮟肝豆腐。
刺身。
右は黒鯛か。
まぐろ中トロ、海老、左がかんぱちか。
鍋はすき焼き。
玉子が溶いてある。
外国人用なのか。この日も、外国人の方がお客は多かったよう。
鱈のよう。
青いのは春菊で、白子も入ってる。
これもなんだか、鍋の片割れのよう。
鰤照り焼き。
これも定番である。
下には大根。
この大根は焦げめのようなものがついている。
煮て、焼いたのか?。
蒸し物か。
これも鱈。見た通り餡かけ、で、ある。
煮物とご飯。
里芋のふろ吹きといってよいのか。
茹でたのか、蒸したのか。
柔らかく火を通した里芋に肉味噌。
これ、ちょっとおもしろい。
里芋に味噌をつけて食べるというのは、
田楽といっていた頃から、古い食べ方である。
今でもうまい。
二日目、朝。
今日はクリスマス。
昨日同様、8時半が飯なので、直前に風呂に入る。
朝は、岩風呂が男。
朝飯。
今日は、湯豆腐。
干物は鯵。
これも脂がのっており、よいものであろう。
蒲鉾、わさび漬け、煮豆、きゃらぶき。
切り干し大根、しらす。
出汁巻玉子、焼海苔。
お新香。
湯豆腐が温まった。
湯豆腐は、私は毎日でもよい。
以前に一度、前もって言っておいたのだ、
湯豆腐の朝に、お酒を一合もらったことがあった。
朝から湯豆腐で燗酒。
もう、これは最高。
なん連泊もするのであれば、こんなわがままも
許してもらえようが、まあ面倒な客、である。
だが、こういう日本旅館の愉しみというのは、
本来、あったものである。
落語「居残り佐平次」。
この舞台は品川の女郎屋だが、居残りをしようとする
佐平次は、だらだら朝からいろんなものを頼んで
呑んで、寝てしまう。
よくしたもので、かいまきが掛けられる。
ボーンボーンと、舶来の柱時計が二回鳴って、起きる。
湯に入って、、、またなにか頼んで、、、
おはらしょうすけさん なんで身上つぶした、
朝寝 朝酒、朝湯が大好きで、、、
なんということでもあるが、
一年に一週間くらいここに泊まって、
なにか物を書くのか、、はたまた、ただだらだらするのか。
どちらにしても贅沢な時間である。
勘定をして、出立。
帰り。
たまには別のルートで帰ろう。
伊豆半島を海岸沿いに南下、下田まで。
下田からは「伊豆の踊子」と反対のコース、
天城越え。
御殿場から東名で帰京。
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