断腸亭料理日記2016
8月7日(土)夜
さて。
土曜日。
様々な問題を抱えながら、リオ・オリンピックが
開幕した。
次が東京ということで、いろいろな意味で
注目度合が上がっている。
開会式を観ていると、なかなか興味深かった。
北京などを観ていると、まさに国の威信をかけて、
これでもか、というものをみせられた。
辟易するほど。
それに比べると、いかにもブラジルらしかった
のではなかろうか。
入場行進も、各国が隊列を組んで、行進曲で行儀よく、
ではなく、早くも閉会式並みで、サンバのリズム(?)で
各国ともに、談笑しながら、スマホで撮影しながら、、、、。
予算もかなりのコンパクトであったという。
しかし、開会式そのものはなにか不手際があったり、不安、
あるいは、不快な感じを抱かせることも表面上はほとんどないように見えたし、
オリンピックの開会式として十分に存在感のあるものであるように
感じられた。
頭の部分が、広島の原爆式典と重なり、通して観られなかったが
その原爆投下の8:15に、オリンピックの開会式では、
日系移民が登場したともいう。
行き届いた演出ではないか。
ブラジルの等身大というのであろうか。
これでいい、それでいい。
選手村は、水が漏る、かと思うと、水が止まらない、、、
トラブルがあり、また強盗など治安も心配、、、、
こういう負の部分は、ちと困りものではあるが。
それにしても、なにかを彼らが問いかけているように思えてくる。
次回を担う我々も学ぶことが多いのではなかろうか。
と、いうことで、夜。
内儀(かみ)さんがうなぎを食いたいという。
土用の丑の日も終わったが、まだ混んでいそうである。
ご近所のお馴染み[やしま]は今日はお休みのよう。
であれば、無難なところで、駒形の[前川]か。
夕方、TELで18時から予約する。
特段、混雑しているようではなさそうである。
40分すぎ、歩いて出かける。
元浅草の拙亭から真っ直ぐ東に歩くと、駒形である。
入ると、若旦那であろうか、半纏を引っ掛けて
ネクタイを締めたお兄さんが迎え、二階へ案内される。
今年に入って、花の時分であったか、義母を伴って
一度きているが、その時は、中国人の団体さんなど多く入っていたが
そういうお客もなく、平穏。
夏になって、東京は確かに、街を歩く中国人観光客は
多少減っているようにも思われる。
瓶ビール、キリンラガー。
肝の山椒煮、白焼き、お重を頼む。
お重は、むろん飲むスピードに合わせて時間差で。
これはお姐さんが聞いてくれた。
声を掛けてくださいとのこと。
ようやく日が落ちてきて、隅田川の眺めも
心なしか涼しげに見えてくる。
肝煮から。
味はあまり濃くなく、さっぱりとしていて、うまい。
白焼き。
毎度思うが、蒲焼もさることながら白焼きというものほど
東京のうなぎを象徴するものはないのではなかろうか。
さっぱりとわさびじょうゆでつまむ。
これを粋という。
白焼きを食べ終わる前にお重を頼む。
お重の登場。
肝吸いにお新香。
ここのお新香には、必ず辛子茄子が入るのが
うれしい。
どうであろう、この焼き上がり。
山椒をふって食べる。
ここも浅草らしく、甘さを押さえた
辛口といってよかろう。
甘いのは甘いのでうまいのだが、浅草はこの系統が主流である。
7月の初めにうなぎは食べたが、落語の文句ではないが、
土用の内に、うなぎの顔が拝めるとはまた、
幸せ、で、ある。
食べ終わる頃、段々に夜の帳(とばり)が降りてきた。
窓から見える大川の向こう。
スカイツリーのライトアップの色も判別できるように
なってきた。
あーこれだ。
ほんのり見えてきた、黄色、緑のブラジルカラー。
立って、下へ降りてお勘定。
うまかった。
ご馳走様でした。
さて。
リオ・オリンピック。
どんなドラマが生まれるのか。
暑い夏だが、たのしみ、で、ある。
台東区駒形2-1-29
03-3841-6314
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