断腸亭料理日記2015

小肌とうなぎ肝串 その1

10月16日(金)夜

帰り道、ちょっと早いので
例によって、御徒町の吉池に寄る。

今日はなにがあるかな?。

穴子。
小さいものだが開いたもの一枚
¥300ほど。

ん?、小肌もある。

開いたもの。

久しぶりに、〆てにぎり鮨にしようか。
まだ小さいもの。

開いていない小肌もあるのだが、私などの
不器用者にはこのサイズの魚をきれいに開くのは
とてもとても望めない。

二種類あって、一枚60円と70円。

10円違いだが、お兄さんに違いを聞いてみると、
産地違い、佐賀と熊本とのこと。

佐賀は有明海で、熊本は天草、かな。

お兄さんは、全然味が違うという。

なるほど。
じゃあ熊本のもの。5枚でいいか。

この大きさだと半身でにぎり一個分であろう。

それから。

入口付近にあった、うなぎの肝の串。

いつもあるわけではない。

珍しいので買ってみようか。
三本。

あとは、めかぶ。

帰宅。

小肌は〆るのに一日かかり、
食べるのは明日になる。

まずは水で洗ってペーパータオルで
水分をよくふき取る。

そして、塩をする。

今まで塩は普通の精製塩を使っていたが
先日、秋刀魚を焼くのに、ちょっとよい塩を
と考えて、NHKの朝の連ドラに出てきた
能登の塩を買ってみた。

微妙なものなのであろう。
正直のところ私には味の違いはわからぬのだが、
今日もこれを使ってみる。


比較的、多め。

このところ鯖や小肌の〆ものは
苦戦をしている。

同じように塩をしているつもりなのであるが、
水が抜けないことがある。

ものの問題なのか、気温や湿度の問題なのか。
自分ではわからないのだが。

これで3時間程度か。

うなぎの肝の方。

これは蒸して炭で焼く。


こんな感じ。

蒸し器の準備。

蒸気をあげて、クッキングシートを敷いて蒸す。


ご存知の通り、東日本のうなぎの蒲焼は
蒸してから焼く。

以前にやっぱり吉池にあってうなぎのひれの串、
倶利伽羅焼きをなん回か焼いたことがあるが
この時に、プロの板さんに先に蒸すと教わった。

肝焼きもそうなのかはよくわからないが、
とりあえず、同じことをしてみようか。

同時進行で、炭も熾す。


お!。

そうだ、たれが必要(い)る。

拙亭にはたれは二種類。
一つは、穴子の煮汁を煮詰めた、鮨やでいうツメ。
もう一つは、焼鳥用。

うなぎのたれなどないので作ろうか。
フライパンにしょうゆ、砂糖、酒を入れ、煮詰める。

熾きた炭はベランダの七輪に移して
扇風機をあてておく。

肝の方は、火が通ったようなので、皿に取る。


ん?。

クッキングシートに肝のつゆがたまっている。
これをたれに入れようか。

入れて煮詰める。

炭の方の様子を見に行く。

よい感じに熾きている。

・・・。

あっと。
煮詰めていたたれ。

目を離した隙に、煮詰まって、多少焦げくさい。
慌てて火を止める。

使えるか、、?。

とりあえず、蒸した肝を焼き始める。





つづく


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