断腸亭料理日記2015
3月27日(金)夜
さて。
昨日の[吉野鮨]から続くようだが、今日も日本橋。
今日はわざわざきたのではなく、
夕方、訪問先があり18時頃終了となった。
それで今日思いついたのは蕎麦の[利休庵]。
納豆蕎麦がうまい。
昨日の[吉野鮨]は日本橋でも高島屋裏で、京橋側。
[利休庵]の方は三越前というのか、宝町側。
日本橋をはさんで、どちらも日本橋と呼んでいると
思うのだが、微妙に違っているのはおもしろい。
6時少し前、格子を開けて入る。
前も、夜にきたことがあるが、昼は昼でにぎわうが
夜は呑むお客もあって、おお賑わいである。
1階のテーブル席に座る。
夜、なん人かで呑むお客は地下と決まっているようだが
一人であれば、1階。
1階もほぼ満席。
ただやはり、回転は速いようである。
一人で、焼酎のボトルをあけて、真っ赤な顔で
既にご機嫌なおじさんがいたり、女性一人で
そばを食べている人もいる。
瓶ビールをもらう。
お通しはうにくらげ。
つまみはなににしよう。
ここは蕎麦やのつまみとあなどれない。
3階は接待用の割烹料理を出しており、
ちゃんとそちらの修行した板さんがいるようである。
よし。
つまみらしい、つまみで、まぐろぬた、
なんぞ、どうであろうか。
と、お通しで呑み始めている間にもお客は
どんどんと入ってくる。
やはり比較的年配の人が多いが、この界隈のサラリーマンで
馴染みの人が多いようで、店のお姐さんと愛想よく話をしている。
お、ぬたがきた。
からし酢味噌。
これはうまい。
味噌の加減もよいのだが、ねぎがよい。
私もぬたはよく作るのだが、ねぎの扱いにはだいぶ
気を使っている。
ねぎというのは湯を通しすぎると、水がどんどん出てきて
食べている間にも酢味噌を薄めてしまうくらいになってしまう。
それで、私の場合は水が出るほどは熱を通さないように
しているのである。
(つまり、少し硬め。)
ここのものは、ねぎは柔らかく、比較的よく熱が入っている様子。
しかし、水は出てこない。
はて、どうしているのか。
絞っているのか?。
熱を通したねぎを絞ると、グズグズになりそうであるが、
そこまではなっていない。
どういう塩梅であろうか。わからぬが、うまい。
食べ終わり、そば。
やっぱり、納豆蕎麦であろう。
納豆、花かつお、海苔、かいわれ。
そして、玉子の黄身。
そして蕎麦は細くて白い更科系。
きれいに盛り付けられているが、よ〜く混ぜて、食べる。
うまい。
そして、なかなか量もある。
食べ終わる。
ご馳走様でした。
勘定をして、出る。
なんであろうか。
このそばやは雰囲気がよい。
客筋がよい、といってもよいのでは
なかろうか。
皆、それなりに品がある。
例えば昨日の[吉野鮨]の客筋もそれなりのもの
なのだとおもうのだが、同じ日本橋でも、こちら三越側は
微妙に違っているのではなかろうか。
こちらは、三越、三井本館、日銀。
あるいは、日本橋本町のアステラス、
第一三共などの大手製薬会社の本社。
関係があろうか。
わからぬが、そこはかとなく
居心地のよい蕎麦やである。
中央区日本橋室町1-12-16
03-3241-4006
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