6月29日(月)夜
さて。
餃子、で、ある。
こう暑くなってくると食べたくなるものといえば、
もう一つ、餃子、ではなかろうか。
むろん、焼き餃子。
餃子がきらいな人というのも少なかろう。
やはり、これも国民食といってもよいのであろう。
皆様であれば餃子といえば、どこであろうか。
店ではなく、家庭の、という方もおられよう。
私の場合は、自作をするとすればいわゆる普通の
焼き餃子ではなく、中国風の野菜の入らない点心の餃子である。
普通の餃子が食べたくなると、自作ではなく
外で、ということになる。
餃子というと、東京でも著名な店も多いし、また地方でも
宇都宮だったり、浜松であったり、いろいろな名前が出てくる。
さて、そこで、で、ある。
では、うまい餃子というのは、どういうものなのか、
という問題である。
実はこれ、私自身は人によって大きな差があるのではないか、
と思っているのである。
私も例えば都内でもうまいといわれるところのものを
いくつも食べているが、今のところびっくりするほど
ダントツにうまいというものに出会ったことがない。
これはなにかというと、もしかすると焼き餃子というのは、
ある一定以上はそう大きな違いがないのではないかと、
いうことなのである。
そこそこのセオリー、例えば、よく練るとか、を押さえていれば
家庭でもうまい餃子はできる。
それ以上の違いは出しずらい、のではなかろうか。
よく羽根つき餃子などというのが話題になるが、
これは実際のところ餃子の本質ではない。
そうするとどういうことになるのかというと、
人それぞれの好みということになろう。
店の雰囲気だったり、値段、形、大きさ、その他での
好き、嫌いということになっているのではなかろうか。
と、いうことで、私の好きなのは大きいもの。
それで、上野[昇龍]のもの。
もうここなん年も決まっている。
かなり以前にこの[昇龍]のことをこの日記に書いた時のこと、
「ここ、うまいか?」というコメントを
読んだ人にもらったことがある。
まあ、根本的に、人がうまいといっているものに
「うまいか?」というコメントはナンセンスである。
友達でも家族でもない人間にいわれる理由はない。
人の好み、大きなお世話である。
その上「うまいか?」の理由に、ジューシーではないから、
ということをいう。
これはもっとナンセンスである。
前にも書いていると思うが、焼き餃子は本来ジューシーなもの
なのか、ということなのである。
大方グルメマスコミの影響だと思う。
なんでもジューシーですませてしまう。
例えば、皮で密閉して蒸している小龍包ならば
汁気が多く、ジューシーでよい。
焼き餃子の場合は水を入れて蒸し焼きにする間に、
汁気は一度外に出て、煮詰めてもう一度皮に戻る、
という挙動をしていると思っている。
あるいは、皮を完全に密閉していない焼き餃子も以外に多くある。
こんなものはジューシーであるはずがない。
だが、うまいものもある。
世の中の焼き餃子でジューシーさを売りにしているものも
あろうが、ジューシーさのみを焼き餃子に求めるのは
おかしな話であると思っている。
ゴタクが長くなってしまった。
まあ、人がどう思おうが、自分でうまいと思うのであれば
それでよい。特に焼き餃子というものはそういうものでは
なかろうか、というのが私の今日の結論。
と、いうことで上野[昇龍]。
場所は、アメ横、海苔屋のガード。
これでおわかりの人は、そうとうな上野通(つう)。
上野と御徒町の間ににはなん本かガードがあるが、
なぜか海苔屋が二軒並んでいるところがあって、それが目印。
NHK連ドラ「あまちゃん」のアメ横女学園の舞台とされた、
アメ横センタービルの三角形の頂点のすぐ北のガードである。
近くにもう一軒あるが、本店はこのガード下のカウンターだけの小さな店。
お世辞にもきれいとはいえず、いかにもアメ横ガード下という雰囲気。
店の前、外で持ち帰り用のものを売っていたりするが、
その脇を通って狭い店に入る。
おばちゃん(あるいはオジサン)に、一人といって、
空いている席に座る。
座ったら頼むのは、瓶ビールと餃子、のみ。
餃子が大きいので、一人ならばこれで十分。
ビールとお通し。
ここの瓶はサッポロラガー。
お通しは小皿にのったもやしのナムル。
ほどなく、ヘイ、オマチ、と、餃子が置かれる。
一人前、4個。
大きめの取り皿に、酢じょうゆラー油を作って、
ガブっと、かじりつく。
やっぱり、夏は餃子だよね。
ご馳走様でした。
03-3832-0847
台東区上野6-10-14
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