7月4日(土)夜〜
引き続き、土曜日。
[蓮玉庵]からの帰り。
いつものアメ横の魚やに寄ってみる。
鰹、いなだ、鰤。
大きなものもある。
鰹や鰤のように一本で買うものは
ものがイマイチであった場合のリスクが高いので
今日はやめておき、、
鯵、鰯?。
うん、鰯だ。
鯵も鰯も、同じ一山(ひとやま)300円だが今年は鰯である。
鯵は今年はあまり獲れておらず、値が上がっているという。
ものもあまり期待はできないかもしれない。
鰯、鯵、鯖なんというのは同じ青魚で
海の中では同じところで同じ餌食べる、競合関係にあるのであろう。
どれかが増えれば、どれかが少なくなる。
これを繰り返しているのだと思われる。
それで今は、鯵の代わりに鰯。
自然に逆らってはいけない。無理して鯵を食べずに、うまくて
たくさん獲れている鰯を食べようではないか。
帰宅。
数えてみると15匹ある。
一匹はこんな感じ。
なににしようか。
フライ、刺身?。
とにかくさばこう。
フライ用に6匹。
これは頭を落として、開く。
もう4匹、三枚におろす。
刺身でもよいが、にぎり鮨はどうであろうか。
今日はそんな気分である。
飯を研ぎ、1時間浸水。
土鍋で炊こう。
強火で煮立てて、煮立ったら、鍋底からかき混ぜる。
最小の五徳に移し、そのごく弱火。
水気がなくなり焦げる直前に火を止める。
これは、ついていて匂いをかいでこの時を見極める。
(正確には少し焦げたところ、ということになる。)
そのまま蒸らし、7〜8分。
1合分、鮨酢、40ccを用意。(といっても酢に塩とほんの少しの味醂。)
心持、水気が多いか。
これで2合なので、半分を飯台に移す。
鮨酢を混ぜ込む。
湿度も高く、水分が飛びずらいかと考えて、いつもはあおがないが
換気扇をまわし、杓文字で返しながら、今日は団扇でパタパタ。
湯気が落ち着き冷えてきたら、作業はおしまい。
そのまま放置、10分。
この状態で混ぜ続けると、粘りが出てしまう。
10分たったが、まだ多少水っぽさが残るが、
仕方がない。
三枚におろした鰯の半身をさらに半分に切る。
これがにぎり一つ分。
生姜もおろす。
ここから鮨をにぎる。
先ず、手を湿らせ飯台から一つ分と思われる量の
酢飯を取り、左手でにぎって形を作る。
ある程度形が決まったら、上に切った鰯をのせ
もう一度握る。ひっくり返してもう一回。
とりあえず4つ。
上に、おろし生姜ものせる。
ビールを抜いて食べる。
ん!
これはこれは、なかなかいけるではないか。
おろしているところから感じていたのだが、
やはり脂ものっているし、鮮度もよさそうである。
鰯にありがちな生ぐさみも少ない。
やはり、今年の鰯はあたり、で、あろう。
私などトウシロウで魚やの店先で魚を見ただけでは
ほとんど判断はつかないが、おろす時に
腹を裂く。この時のハラワタの匂いである。
よいものはやはり匂いが少ないように思う。
また、店頭で腹を押してみたりしている人を見たことがあるが
鮮度のよいものは腹がしっかりしているのではなかろうか。
(まあ、トウシロウなので定かではないが。)
ともあれ。
私はかなりよい(身贔屓を抜いて、まあ、許容範囲)と思ったのだが、
内儀(かみ)さんは、私も先に気が付いていたが、
ちょっと酢飯の水分が多め、ベチャっとしていることを指摘してきた。
そもそもの水加減が多めであったかもしれない。
3匹分、計12カンのにぎりで、ちょうど一合分の酢飯がなくなった。
あと一匹分残っていたので、そのままではなく、
軽く酢洗いをしてみた。
これもなかなか。
だが毎度書いているが、にぎり鮨というのは、刺身で食べるのと
味が違う。不思議なものである。よりうまくなる。
つづく
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