断腸亭料理日記2015
引き続き、断腸亭の年越し。
まあ、例年通り。
紅白を視ながら、おせちをつまむ。
10時半頃から、そばの準備。
今年は、天ぷらを揚げようかと思いついた。
[まつや]のそばセットに入っていたねぎは、
刻んで、水にさらしておいた。
天ぷらといってもあり合わせ。
冷凍庫にある小海老でかき揚げにしよう。
買ってきた揚げ冷ましよりはよいであろう。
揚げ鍋に揚げ油を用意する。
そばやの天ぷらの油はなにが多いのであろうか。
胡麻油ではちょっと重いか。
サラダ油にしよう。
余熱。
そばを茹でるための湯も鍋に沸かし始める。
解凍した小海老には、卵黄をまぶしてみる。
ここに天ぷら粉も混ぜ込む。
容器に全卵一個と氷二個。
割りほぐす。
油温をみる。
だいぶよい感じである。
衣にかかる。
衣の容器に天ぷら粉を合わせ、さらに小海老の容器に合わせる。
全体として、硬くもなく柔らかくもない衣を目指す。
OK。
ざるそばの付け合わせなので、かき揚げは
小さめがよかろう。
あまり塊にならぬように油に投入。
どんどんと、揚げる。
二人分揚げて、そばにかかる。
揚がったかき揚げの盛り付けは内儀(かみ)さんに頼む。
3人前を茹でる。
そばを茹でるポイントは茹で時間もあるが、投入時も大切。
麺線を伸ばしたまま、そっと入れる。
こうすれば真っ直ぐにきれいなまま茹で上がる。
入れたら、くっつかぬように湯の中のそばをまわす。
茹で時間は2分くらいか。
麺を取り上げて、様子をみながら、よし、OK。
ざるにあけて、流水でよく洗う。
水を切ってせいろに並べる。
玉子が多かったせいか、かき揚げは比較的
ふっくらとあがった。
そばの茹で加減も上々。
満足。
さて。
例年、12時、着物に着替えて初詣に出かけるのだが、
体調もイマイチなので、今年は、一日の昼間にしよう。
翌、元朝。
雑煮、で、ある。
餅を焼くため、炭を熾し、火鉢に移し熱くしておく。
餅はむろん四角い切り餅。
雑煮。
鶏ガラ出汁にしょうゆ味。
具は、茹でた小松菜に里芋、鶏肉、
さらに、三つ葉。
昼下がり、産土神(うぶすながみ)である鳥越神社へ。
曇り。
ぱらぱらと、雪もちらつき、寒い。
左衛門橋通りをず〜っと南下し、蔵前橋通りを左。
着いてみると、多少の列。
鳥越神社というと、旧臘、夜中のTVを視ていたら、
最近流行りのパワースポットということで、
都内の将門縁(まさかどゆかり)の神社のことをやっていた。
(ちょっと長くなるがお正月なので、書いてしまおう。)
その番組でこの鳥越神社が取り上げられ、
宮司さんも取材を受けられていた。
将門はご存知、平安時代に関東で反乱を起こした武士。
大手町、今の三井物産ビルの裏に首塚がある。
江戸開府以前は、今の神田明神はこの場所にあり、
江戸城下が整備された際、江戸総鎮守として今の台地上に移され、
将門も神田明神の祭神になっている。
そんなわけで、江戸人には将門は随分と信仰を
集めていたのだが、鳥越神社の祭神は日本武尊で、
将門は実際には関係ない。
その番組で宮司さんはこんな川柳を紹介されていた。
鳥越で食って神田で腹が減り
今ではちょっとわかりにくい川柳ではある。
どうも将門というと様々な伝説があって
鳥越神社もそんな伝説のなかで、誤解をされていた
ようなのである。
鳥越→飛び越え の洒落がまずあった。
神田には胴体があり、首は、飛び越え、鳥越に
あったという(ほんとうの伝説は神田には首があるが)
誤解の俗信というのか、そんなものがあった。
(鳥越神社は「飛び首明神」などともいわれたとのこと。)
これをベースに上記の川柳が生まれたようである。
つまり、川柳は、首が鳥越にあって、胴体は神田にあるので、
いくら食べても腹が減る、というなぞなぞのような洒落
というわけである。(落語にもこのネタはあったっけ。)
そんなこんな。
パン、パン。
皆様もよい年になりますように。
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