断腸亭料理日記2014
10月20日(月)夜
外からの帰宅。
帰り道、上野広小路の松坂屋に寄る。
最近、松坂屋の食品売り場は「ほっぺタウン」という
大丸と同じ名前で新しくなっている。
魚売り場をのぞいてみる。
活けの蝦蛄(しゃこ)。
まだ動いている。
「一皿、¥200でいいよ〜」。
半額である。
蝦蛄というのは難しい。
茹でたらグズグズ、なんということが多いのが
生きたものであれば大丈夫であろう。
お!。
その隣、穴子。
これは活〆(いけじめ)で開いてあるもの。
これも半額。
3本あって、¥300。
これも買わねばならなかろう。
蝦蛄は2皿。
帰宅。
袋を開けてみる。
ボールにあける。
かなりの量である。
洗う。
塩茹でよいであろう。
大きな鍋に湯を沸かす。
穴子の方。
ぬめりを取るため、塩で揉んで洗ってみる。
今日は早く柔らかく煮るために圧力鍋で煮てみようか。
半分に切って鍋に水、しょうゆ、酒を入れ
ふたをして点火。
大鍋の湯も沸いた。
塩を入れ、ドサッと蝦蛄を入れる。
ふたをする。
蝦蛄の茹で時間はどのくらいであろうか。
せっかくの活けの蝦蛄、失敗はしたくない。
10分程度か。
タイマーを仕掛ける。
穴子の方も圧が上がってから弱火でやはり10分。
10分経過。
圧力鍋の方は火を止めて放置。
蝦蛄の方は、あげて、皿に。
山盛り。
さて、これをむく、のであるが、
けっこうたいへん。
むき方は海老同様なのだが、
蝦蛄というのは、殻のエッジがとがっているので
なかなか一筋縄ではいかない。
また、むくにはむけても、鮨ねたのように
尻尾まで崩れないで殻から出すのは一苦労。
きれいにむけた。
やはり、活けの茹でたてはうまいもんである。
池波先生なども書かれているが、
東京の下町では、魚やが天秤棒で担いで
売りにきていたもので、子供のおやつであった
という。
うまいのだがなん匹かむくと、指先が傷だらけ。
これはまた、茹でたてでなければ、
グズグズになりそうである。
内儀(かみ)さんもむくが、悪戦苦闘。
この量は多かった、、、。
さて、穴子の方。
小一時間で圧力鍋を開ける。
小皿に取る。
気持ち、煮汁が濃かったかもしれぬが、
柔らかく煮えた。
蝦蛄と穴子、いずれも江戸前を代表する
魚介類であろう。
こんなものが食べられれば、幸せ、で、ある。
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