断腸亭料理日記2014
7月5日(土)昼
土曜日。
やっと一週間が終わった。
今週はビッグサイトの展示会で
消耗した一週間、で、あった。
第一食、なにを食べようかと考えて、
鶏のもも肉でも焼いて、簡単にぽん酢しょうゆでも
かけてつまもうかと考えた。
しかし、もも肉はなく、代わりに
鶏皮が冷凍庫にあった。
これならば、鶏皮ぽん酢にしようか。
もも肉よりもよいかもしれぬ。
いずれにしても、鶏とぽん酢しょうゆの
相性はよいし、この季節にはよろしい。
鶏皮ぽん酢というのは、焼鳥や、にあるものであるが、
鶏皮、と、いうのはうまいものである。
むろん、焼いたものや煮たものもよいが、
私はこのぽん酢を和えたものが好物、で、ある。
作る。
冷凍しておいたので、解凍。
レンジではなく、冷水。
鶏皮の場合はこれで十分に溶ける。
解凍しできたら大き目に切る。
鍋に湯を沸かし、一度湯がく。
鶏皮の下拵えである。
ぽん酢にも甘辛に煮るにも焼くにも、これはしておく。
鶏皮というのは、脂が多いのである程度、
脂を落とす意味もある。
煮立てて数分。
あげて水を換えて数回洗う。
鶏皮ぽん酢には白髪ねぎが必須であろう。
白髪ねぎの用意。
白髪ねぎは、プロは長ねぎに縦に細かく包丁を入れているのを
よくみるが、これは私はできない。
斜めに薄く切り、これを細く切る。
切ったものは水に晒しておく。
さて、湯がいた鶏皮。
鶏皮ぽん酢は、湯がいたただけでもよいのであるが、
さらに炙った方がうまい。
炙るのは、香ばしくするのと、脂をさらに落とすため。
茹でたものを、一口に切る。
簡単に、アルミホイルにのせて
オーブントースターでもよいが、
この場合は、ホイルに脂がたまってしまい
脂を落とす目的は今一つ達成できない。
やはり、脂が落ちる魚焼き用のグリルで
焼くのがよいだろう。
軽く焦げ目が付くまで。
白髪ねぎは水からあげて、ペーパータオルで
水気をよく取る。
小鉢に盛って、ぽん酢しょうゆをかけて
出来上がり。
ビールを開けて食べる。
鶏皮もうまいのであるが、また白髪ねぎが
うまい。
中華には油淋鶏(ユーリンチー)という料理がある。
ご存知のように、鶏から揚げに甘酢をかけたもの。
これにも白髪ねぎは欠かせないし、
皮をパリッと仕上げるのもポイントである。
鶏皮ぽん酢というのは、油淋鶏のうまい部分だけを
取り出したような料理かもしれぬ。
茹でて、炙れば特段のコツもなく
あとは、ぽん酢しょうゆ任せで、できてしまう。
よいビールのつまみ、で、あろう。
さて。
残った半分は甘辛く煮ておく。
この煮汁は煮詰めて焼鳥のたれにしよう。
これもまた、酒の肴に、うまい。
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