断腸亭料理日記2013

細工町・蘭亭の冷やし担々麺

神楽坂・めとろのカツカレー

今号も、書いておきたいもの。

無理やりくくることもないのだが、
牛込シリーズというのか、オフィスの近所の店、二軒。

まずは、細工町の[四川料理・蘭亭]。

ここは以前にも一度書いている。

オフィスから牛込神楽坂駅への通り道にあるので、
帰りに、ビールと担々麺や麻婆豆腐を食べに、
週に1回以上は、寄っている。

ここのところ、暑くなってきたので、冷やしを担々麺を
頼んでみた。

こんな感じ。


きゅうりともやし、それから肉味噌。
担々麺らしい胡麻のペーストも入っており、
また、ラー油、さらに花椒(ホワシャオ)の油も入っているよう。
冷やし担々麺というと、こういう感じなの、か。

これはこれで、うまいのだが、、、

どうなのであろうか。
なんとなく、腑に落ちない感じがする。

今、冷やし担々麺というのは、もう一般的なメニューに
なっている、のであろうか。

昨年の夏であったか「チューボーですよ!」でもやっていたような気がするので、
ある程度一般化しているメニューなのであろう。

本場四川にこういうメニューはあるのであろうか。
冷やし中華などもそうだが、日本でこしらえられたもの。

中国には、ジャージャー麺のような汁なしの麺は
日本以上に一般的だが、積極的に冷やして食べる
麺メニューというのは、存在しないと思われる。

冷やし担々麺も日本でできたメニューではなかろうか。

そのせいであろうか、なんとなく、まだ、こなれていない、
ように思われる。(この店に限ったことではないと思うが。)

担々麺は熱い汁そばであるから、うまいように思われるのだが
いかがであろうか。

汁なしで冷やした麺に同じ要素を加えただけでは、
うまみに乏しい。

東京では、汁なし麺では既に、油そばという、不思議ではあるが
うまい中華麺のジャンルが既に確立されている。

冷やし担々麺、まだまだ改良の余地はありそうである。

さて。

もう一つ。

神楽坂[めとろ]
(正確には[キッチンめとろ]。)

この日記では、随分書いている、お馴染みの店。

場所は、神楽坂下の神楽小路という細い路地を入って左側にある。
カウンターだけの洋食やというのか、カレースタンドのような店。

こういう店で、まずい店、というのはほぼ存在しない。
当然ながら、まずければ店は立ち行かない。

狭いし、ことさら新しくもなく、珍しいものを出すわけでもない。
リーズナブルで量もあり、うまい。

逆に、今の東京では、こういう店は既に希少になっているとも、
思われる。

お客は、場所柄、学生も多いし、近所のサラリーマンも多い。

お母さんと息子さんなのか、男女二人でやっている。

焼肉の定食ランチといったものがメインだが、
私は、ここではカツカレーと決めている。

外出ついでの昼飯。

やっぱりカツカレー。


カレーの味も少し前の洋食やのものであろう。
辛さはさほどでもないが、こってりと、濃い。

そして、カツはラードで揚げていると思われ、
濃いカレーと絶妙の相性。

凝っているわけではないが、これぞカツカレー。
カツカレーというのは、こういうものである、と
いっているような、カツカレー、ではなかろうか。

ヘンに身体のことを考えて、今風に(?)、野菜の多い、
さっぱりしたカレーに、植物油で揚げたカツ、なんというのは、
カツカレーではないと思う。

まったく、ナンセンス!、で、ある。
カツカレーの存在を自ら否定しているだろう。

うまいカツカレー、ここにあり、で、ある。







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