断腸亭料理日記2013

2月3日(日)夜

日曜日。

昼すぎ、久しぶりに、魚を見に、アメ横へ出る。

昨日ほどではないが、今日も少し暖かい。

自転車。

アメ横の魚やというのは、なん軒もあるが、
多くはまぐろの塊だったり、蟹の足、辛子明太子
など、ちょっと値の張るものを扱って、
「安いよ、安いよ、辛子明太子、1000円」
などといつも叫んでいる。

くるのはこの手の店ではなく、
安いのだが、鯵、鰯、鯛、いか、その他、普通の
魚やで普通に売っている鮮魚を扱っている、
アメ横では珍しい店。
場所はアメ横ビル。
店の名前は、どこに書いているわからないくらいなのだが、
「あらい」という。

線路沿いのこの通りは、私のくる土日は、いつも人でごった返している。
店の前で悩んで立っているような場所でもないので、
さっと見て、すぐに決めて、勘定をしてすぐに店を離れる。

今日は?。

鯵、鰯、鯖。
鱸(すずき)中型一本、700円。
食指が動くのだが、以前にここの鱸で失敗したことがあったので
パス。(東京湾産だったのか、匂いが強く、食べられなかった。)

それから、小さめのハマチが二本で、これも700円。
安いのだが、訳あり風である。
ここで妙に安い場合は、なにか訳がある。

ハマチというよりは、大きさとすれば、イナダ程度。
脂がないのかもしれない。

よし。
鯖にしよう。

今年は鯖がよく獲れていたっけ?。

さほど大きなものではないが、五本で、500円。

OK。

帰宅。

一本、こんな感じ。


まずは、〆鯖であろう。
この季節、鮮度は問題ないであろう。

二本、頭を落として、三枚におろす。

12月にも〆鯖を作っていた

この時には、水分があまり抜けず、苦労をしたので、
今日は多めに塩をしよう。


かつ、部屋の中は湿度が高そうなので、ベランダ。
ちょうどエアコンの室外機の風の当たるところに
出しておこう。

2時間。

一度様子を見て、塩をさらにまぶす。

4時間。

いい加減もうよいであろう。

ん?
皮の側は室外機の風で乾燥している。
身の方はどうであろうか。

この、水分がどのくらい抜けているのか、というのは、
見た目では、なかなかわかりずらいのである。

一度、酢で洗って、さらに酢に漬ける。


ここは30分ほど。

もう一度、ベランダで干す。


30分。

切ってみる。
あ!。
まるで、生だ。

なぜであろうか。
やはり冬だからか。
外へ出したのが、逆効果だったのか。


ともあれ。
食べてみる。

ふむ。
ほぼ、生、なのだが、脂がのってわるくはない。

ただ、やはり、なまぐさい感じは否めない。

さて。
残りは、翌日。
そのまま、冷蔵庫に入れておいたのだが、
よくある手。表面だけ炙ってみようと思い立つ。

金串を打って、セラミックのついた網で炙る。


皮側に軽く焦げ目がつくと、脂があるので、
香ばしい香りがする。

半生。

ふむ、これはそうとうに、うまい。
なんとかリカバーということろか。

だが、冬の〆鯖、むずかしい。
以前は、さほど苦労をしていなかったような気もするのだが、、。


  


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