断腸亭料理日記2012
10月20日(土)第一食
さて。
土曜日。
カレーうどん、で、ある。
なぜカレーうどんなのか、まあ、たいした理由はないのだが、
ちょっと思い出して、作る気になった、のである。
カレーうどんは外で食べるもの、という人も多かろうが、
私は手作りをする。
最初は、チューボーですよ!、のレシピからだったと思う。
時間はそこそこかかるが、そう難しいものではない。
今、東京ではカレーうどんといえば、
巣鴨の行列店から、チェーン展開を始めた、
あの店が有名だが、以前は、蕎麦やでもマイナーな
メニューであったと思われる。
東京のカレーそば(うどん)というのは、
むろん例外もあろるが、多くは、業務用のカレーの素を
蕎麦つゆで溶いたもの。
まあ、それなりの味でしかない。
が、以前にも書いているが、名古屋地域というのは
カレーうどんがうまい。
もう20年近く前のことになるが、名古屋に
単身赴任をしていたことがあり、この時に
盛んに食べたものではあった。
ご存知のように名古屋圏の人々は、
味噌煮込みうどんなどに象徴されるように、
濃い、こってりとした味がどうもお好みのようで、
カレーうどんも、とても濃い。
この濃さが、東京のものなど、まったくもって、足元にも及ばないくらいの
うまさ、なのである。
で、チューボーですよ!でやっていたので、
作ってみたのが始まり、で、そこそこうまくでき、
それ以来、定番のレシピになったのである。
(最近は、やはり名古屋圏ではあるが、豊橋では
かのB級グルメグランプリにカレーうどんで参戦しているよう。
これはなんでも、カレーうどんの下にご飯と、とろろ、が
入っているという物凄いものらしい。一度食べてみたいもの
ではある。)
カレーうどんを手作りするポイントはそう難しいことはない。
ベシャメル(ホワイト)ソースから作るのだが、この時に
ラードを使うこと。
これでそうとうにうまいカレーうどんが出来上がる。
肉は東京では豚だが、やはり牛がよい。
朝、ハナマサまで買いに出る。牛は細切れ。
(ついでに、鶏皮が半額になっていたので、これも購入。)
最初に、鰹削り節で、3人前分程度、鍋一杯の、出汁を取っておく。
小麦粉にカレー粉を入れて、フライパンで、から煎りする。
小麦粉は一応、前のレシピを見て、60g、を量ろうと
秤(はかり)を出したのだが、どさっと、出てしまい、
別段、目分量でもよいだろうと考え直し、そのままちょっと多目に。
結局、ベシャメルソースは脂(油)の量が少なくなければ
失敗は少ない。(粉が多ければ、脂を増やせばよい。)
おっと。
から煎りしながら、気が付いた。
粉を事前に篩(ふる)いでふるっておくのであった。
脂と粉の割合よりも、ベシャメルソースには
こちらの方がリスク度合いは高かろう。
(つまり、ダマになる原因の一つになろう。)
炒め始めてしまったが、篩いに入れ、ふるう。
OK。
再度、フライパンに戻る。
ここからは、ラードを加えて、ごく弱火でヘラで炒める。
ラードの量は目分量。
私の場合は最初から粒々はあるが、クリーム状に見えるくらいの量の
油(今日はラード)の量を目安にている。
(ほんとうはもう少し少なくてもよいのだろうが。)
ベシャメルソースを一度でも作られた方は
おわかりになろうが、これがなかなか手間のかかる仕事。
最初の内は、粒々だらけ。
ヘラで粒を潰しながら、10分、15分。
段々に滑らかになってくる。
ある程度滑らかになってきたら、つゆにかかる。
玉ねぎ、半分、牛細切れは適量。
(イメージとしては、カレーうどんの2〜3杯の感じ。)
鰹出汁を濾して、ここに桃屋のつゆを入れる。
ちょっと、桃屋のつゆの量が足らなかったので、
しょうゆ、日本酒、みりんを足し、味見。
普通のかけ蕎麦のつゆのイメージにしてみる。
(自分としては、ちょいと甘めに。)
ここに、玉ねぎと牛肉を入れ、煮込む。
火が通ったらOK。
もう一度フライパン。
温めて加減を見る。
ダマになったらミキサーに掛けてしまう
という奥の手もある。
フライパンのベシャメルソースにつゆを入れ、段々に緩めていく。
入れてみたら、今日は心配することもなく、まったく
ダマにならず、きれいなゆるいクリーム状の
カレーうどんのつゆが出来上がってきた。
ここでも味見。
最初に入れたカレー粉も多めであったのだが、
これもいい感じに濃い目に仕上がっている。
うどんを茹でる。
これは常備品の乾麺。
一先ず一杯分、茹でる。
茹であがったら水洗いし、再度湯通し後、湯切り、
丼に入れ、カレーつゆをかけ、刻みねぎを散らす。
ベースのかけのつゆはちょっと甘辛が濃い目。
ラードを使っていること以外、変わったことはしていないが、
これで十二分にうまいカレーうどんになる。
ベシャメルソースはちょいと荷、ではあるが、
是非お試しを。
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