断腸亭料理日記2012
1月22日(日)夜
さて。
引続き、日曜日。
上野藪で牡蠣なんばんを食べて、燗酒一合。
あん肝とすみいかをぶら下げて、ぶらぶら帰る。
あん肝は、こんな感じ。
これは1kgであろうか、それ以上か。
いつもアメ横で買うとこんな感じである。
あん肝はやはりアメ横で買って、
なん回か作っている。
生のあん肝というものは、あんこう鍋用に
スーパーなどでもあんこうの身と一緒に
売っているが、あん肝だけを売っているのは、
大きな魚やでなければ、ないであろう。
アメ横のそばだが、いつも行っている、
御徒町の吉池などでは置いている。
一般に、国産のものは、この10倍くらいは
するであろう。それで、私は買ったことはない。
輸入品は韓国だったり、中国だったりすると
思われる。
すべてがそうではなく、私の経験では
まれに、なのだが、エグミのようなものが出てしまって、
食べられないものがある。
アメ横の場合、産地が書いてあるわけではないので、
輸入品と決めつけることはできないが、まあ、おそらく、
この安さは間違いなかろう。
ともあれ。
あん肝を作る。
これは意外に簡単。
まずは、水で洗う。
そして、パッドに広げ、しょうゆをかける。
これで数分。
そして、酒であらう。
ここから、蒸す、のであるが、そのまま蒸しても
むろんよいのだが、プロは筒状に整形する。
どうするかというと、アルミホイルでくるんで、
巻き寿司用の簀巻きで、巻く、のである。
そして、ホイルごと蒸し器で蒸すこと20分ほど。
これで完成。
しかし、毎度のことだが、大量に出来てしまう。
しょうゆに漬ける以外に、塩をして1時間ほど置いておく、
というのもある。この方がもともとの作り方だったのだが、
しょうゆの方が時間がかからないので、今はこの方法に
している。
蒸しあがったものは、そのまま、置いておく。
次。
すみいか。
すみいか、というのは、こういうもの。
いわゆる、甲羅のある、甲いか。
すみいか、と、いっているのは、東京だけかもしれぬ。
なぜだか、このいかだけは東京では、名前の通り、
スミをきれいにしないで、流通している。
(関西では洗って流通しているようである。)
東京湾で昔から獲れたものでもあり、
江戸前の鮨ねた、天ぷらねたで、いか、といえばこれ。
肉厚でかつ、柔らかく、あまみがあり、
いかとすれば、私は最も好きなものである。
いかをさばくのは、今日は内儀(かみ)さんにさせる。
すみいかをさばくのは、さほど難しくはないし、
内儀さんは、いかも好きだし、さばくのも得意。
大根おろし、皿、皿の上にのせる紙、
天つゆ(桃屋のつゆ)まで用意して、揚げ始める。
天ぷらの揚げ方は、なん度も書いているので、
やめよう。
毎度、大差はない。
粉は市販の天ぷら粉と薄力粉。
今日は、天ぷら粉が多め。
油温は高めで、揚げ時間は、いか、なので1分以内。
揚がったそばから、お膳の皿に運ぶ。
これは、うまい。
揚げる方も安定してきていると思うが、
すみいか自体が、うまい。
肉厚で柔らか。
揚げたてだと、ほかほか。
あん肝。
ぽん酢に七味をふって、食べる。
へんなエグ味もほとんどなくて、上々。
すみいかは、5杯分を二人であっという間に、
平らげてしまった。
あん肝の方は、さすがにたくさんは食べられない。
今週、ぼつぼつと、食べていこう。
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