断腸亭料理日記2012

断腸亭の夏休み イタリア その12

8月12日(日)

イタリア、シシリア、タオルミーナでの
1日目。

最初の晩であるから、泊まっている、
このHotel Timeoで食べることにする。

夕方、一応予約をしておく。

例によって、8時頃、出かける。

五つ星ではあるが、さほど大きなホテル、ではなく、
貴族の邸宅を改装したような趣の館で、
レストランは一つしかない。

きてみると、ピアノ演奏などもしている。

テーブルはテラスで屋外。

夜の海岸線と、街の夜景が見える。

座って、メニューがくる。

ここも例によって、男性用と女性用で、違うメニュー。

飲み物は、シシリアへきても、ワインではなく、
やっぱりビール。

料理は?。

ありゃ。
コースがない。

ローマのレストランではコースがあったので
楽だったのだが、、、。

しかしまあ、別段、きちんとした
コースにしなくともよかろう。

もちろん、量も多い。

内儀(かみ)さんがスープが飲みたい、
と、いう。

スープは?。
(メニューは英語のもの。)

ふむ、オマール海老のポタージュ、と、いうのがあった。
これにしようか。

それから?。
メインは、肉、あるいは、魚もあるようだが、
これは、いいだろう。

ん?
“prawn”のリゾット、こんなものがある。

海老はご存知のように、英語の料理のメニューでは
ほぼ3つの言葉しかない。

shrimpが小海老、その上の大きさがprawn、
さらにその上が、lobster。
(ロブスターは、はさみのあるオマール海老のことも、
伊勢海老のことも区別せず、使われることが
多い。英語など、魚介類については、まったく
いい加減、で、ある。まあ、海のものにあまり興味のない
米英人の言葉であるから、仕方のないことか。)

prawn、は中型の海老なので、日本でいえば、
車海老や大正海老あたりの大きさのものを指す。

これにしてみよう。

それから、パスタ3種、というのが目に付いた。
シェフのお薦め、のようなコメントが書いてある。

リゾットと重なるが、メインよりもパスタの方が
魅力的な感じがする。

アンティパスト、というよりは、お通しという感じのもの。

トマトとオリーブ、いか(?)のマリネ。

パン。

ビールもきた。

(見慣れぬ銘柄、で、あった。)

左側の薄い煎餅のようなもの、名前は忘れてしまった。
これもパンの一種なのであろう。

リゾットからきた。
むろん、取り分けてくれる。

prawnは手長海老、で、あった。

他に、むき身のムール貝、いか、なども入っている。
黄色に色付けしてあるのか、ちょっと、パエリア、のよう。

むろん、これは、うまい。

オマール海老のポタージュ。

でかいはさみの肉が、ドーンと、入っている。
贅沢。
ポタージュは南瓜、かな?。

さて。

ここから、で、ある。
パスタ3種。

一皿目。

ショートパスタ、で、ある。
これ、なんというのであろうか。
スパゲティー、いや、リングイネの方が近いか、
を、長さ5cmほどに切ったような感じ。

ソースはなんであろうか、説明もよくわからなかったのだが
チーズと、なにか魚介系のペーストのような、、?。
ちょっと、こってり系で、うまい。

そして、これ。

シシリア名物、いわしのスパゲティー。

マイワシなのか、カタクチイワシなのか。
パン粉がかかっている。
その他に、松の実、なども見える。

しかし、これ、こういうもの、なのであろうが、
骨なしのイワシの身と、おそらく、はらわたがそのまま
ソースにしてあるようで、苦い。

イワシ、というのは、マイワシでも、カタクチイワシでも
特有の生ぐささも含めて、私は大好きであるが、
はらわた、と、いうのは、あまり食べる習慣はない。

アンチョビなどもこのシシリアの名物で、
あれには、はらわたが入っていたのかは、わからぬが
仮に入っていても、塩漬けで醗酵していれば、それはまた、
塩辛になり、うまいもの、なのだが、生のはらわたはさすがに苦い。

名物が残念な結果だと、とても、残念、、、。

3皿目。

なにに見えようか。

そう黒いので、イカスミ。
なんのイカスミソースかというと、ニョッキ。

う〜、、ん。
これも、ちょっと、、、、。

いや、これは完全に私の側の問題。

ニョッキというのは、パスタであるが、
ジャガイモを使うのが普通、なのであろう。
味は大きくは違わないと思われるが、
普通のパスタよりも柔らかい食感。
食べ慣れないせいもあろうが、これがちょいと、、、
なのである。

最初のオマールと手長海老の二品はとてもうまかったのだが、
パスタ二品が、残念であった。
まあ、海外での食事、こういうこともあるもの、で、ある。


長くなった。
つづきはまたあした。



 


断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 |

2009 12月 | 2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 |

2010 7月 | 2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2010 12月 |2011 1月 |

2011 2月 | 2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月

2011 9月 | 2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 |

2012 4月 | 2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 |


BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2012