断腸亭料理日記2011
10月23日(日)午後
日曜日。
午後、ちょいと蔵前に用足しに自転車で出る。
帰り道、ふと思い付いて、インド食材店に
寄ってみる。
アラビカトレーディングという店。
前にも書いたことことがあったと思うが、
そこそこ大きな店で、インドの方の経営。
直輸入と思われる、スパイスやら様々な
インド料理の材料を売っている。
春日通りと国際通り、蔵前通り(江戸通り)、
3本の通りに囲まれた三角地帯の北側。
春日通りからちょいと南へ入ったところ。
ターメリックから、ガラムマサラ、チャツネ、その他、
ひよこ豆、などなど、色々なものを置いているのだが、
私は、ここでは、ギーを買う。
ギーというのは、インド料理に欠かせない脂。
脂といっても牛乳からの脂。
つまり、バターを溶かして、水分を飛ばしたもの。
(むろん、固まっている。)
家庭でもバターを溶かせばできるのだが、
大量に使うにはバターは高い。
私は、ギーとして売っているのを見たことがあるのは、
ここだけである。
以前に買って、なくなりかけていたので、
ギーと、それから、切れていた、ターメリックと
フェネグリークリーフ(カスリメティ)。
別段、今日、作るつもりではなかったのだけれど、
買ってくると、なにか、作りたくなってくる。
どんなカレーにしようかしら。
最近は、バターチキンのようなこってり系
が多いような気がする。
今日は、さらっとした、私にとっては
以前から作っていたレシピのものにしてみようか。
肉はなにがよかろう。
骨付きの鶏もも肉を丸ごと入れようか。
先に米を研いで、浸水をしておく。
まずは、玉ねぎみじん切り。
1個半。
随分な量だが、狐色に炒めると、
一握りもなくなる。
それから、にんにく、しょうが、それぞれ
大匙1ずつ、これもみじん切り。
これらを大きな皿に入れ、ギーを少しのせ、レンジに
下拵えモードで入れる。
むろん一から、フライパンで炒めるのが
ほんとうだが、ショートカット、で、ある。
10分弱はかかるので、その間に、
目と鼻の先の、ハナマサへ骨付きを買いに出る。
骨付きももは、冷凍。
それから、同じく、手羽先のさらに先だけ、
安く売っていたので、出汁が出そうなので、それも。
帰ってきたら、まだレンジは動いていた。
(この下拵えモードは、自動、で、ある。)
一度開けて、かき混ぜて、もう一度加熱。
10分ちょいか。
だいぶ水分が飛んだのをみて、出す。
テフロンのフライパンに、ちょいとギーを入れ、
ごく弱火で加熱。
狐色までには、まだまだ時間がかかる。
同時進行で、骨付きもも肉は2本を解凍。
手羽先は随分と大量にあるが、一度炒めよう。
別のフライパンにギーを引いて塩胡椒で炒める。
後で煮込むので、表面に焦げ目を付けるだけ。
解凍したもも肉も、塩胡椒をし、
同様にフライパンで焼いておく。
おっと。
ちょいと、油断をしたすきに、玉ねぎが
焦げた。
焦げたといっても、ごく弱火なので、ほんの少し。
少し休ませ、さらに過熱を続ける。
こうなると、狐色、というのは目安にはならぬ。
炒め終わりのポイントは、ほとんど生っぽさが
なくなったところ、である。
OK。
このあたりで、ご飯のスイッチを入れておく。
この炒めた玉ねぎにスパイスを入れるのだが、
家には、粉ではない、ホールのものが
あるので、それはすり鉢で粉にする。
これはけっこう骨。
粉にするのはコリアンダーとクミン、で、ある。
すりこ木ですると、プチプチ飛ぶのである。
先ほど買ってきた、ターメリック大さじ1。
レッドペッパー、これも大さじ1。
あとは、すべて小さじ1。
今日入れたのは、粉にした2品とフェネル。
それから、ガラムマサラ。
ようは、カレー粉で、いつもはS&Bの赤缶だが、
今日は、以前にドバイで買ってきたガラムマサラ。
これは大さじ1。
炒めて形がなくなった玉ねぎに水をほんの少し入れ、
スパイスを全部入れ、弱火でよく練る。
きれいに混じったら、鍋へ。
鍋は鶏肉の量が多いので大きな圧力鍋。
ここにホールトマト1缶。
それから、煮込み用のスパイス。
シナモン、ベイリーフ、それからカスリメティー。
このカスリメティーは香りがよい。
顆粒のコンソメも少し。
ひたひたより多めに水。
ふたをして、煮立てる。
軽く、1分ほど加圧。
この加圧の時間が、あまり長いと、肉が缶詰のような味に
なってしまうので、このくらいで止める。
あとは、圧が下がるまで、そのまま放置。
これ、ガスの節約にもなる。
15〜20分後、で、あろうか。
圧が下がったところでふたを取る。
随分とギーを使ったので、脂が浮いている。
塩を加えて、味見。
ちょっと、辛味が少ない。
レッドペッパーを加え、ガラムマサラも、足す。
さらに、もう一度香りがいいので、
カスリメティーも加え、もう10分ほど、煮込む。
こんな感じ。
(すごい量の手羽先、で、ある。)
飯を皿に平たく盛って、手羽先ではなく、
骨付きもも肉を載せる。
もも肉もほろほろに柔らかく煮えた。
脂は鍋の上の方だけで、下はさらさら。
味は?。
自分の好みでは、もう少し、スパイシーでもよかったか。
全体の仕上がりとすれば、水が多くいつものスパイスの量では、
少なかった。
だが、まあ、よし。
さらさらの、インドカレーであった。
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