断腸亭料理日記2010

日本橋吉野鮨

6月24日(木)夜

さて。

今日は、日本橋吉野鮨、同僚とともに。

先月一人で初めてきてみたのだが、気に入った。
少し前、内儀(かみ)さんと土曜の夜にこようと
思ったのだが、生憎、ここは夜はやっておらず、
断念。

あらためて、ウイークデーにし、
今日は、鮨が食いたいといっていた、同僚とともに。

二人なので、一応予約を入れる。
19時から、と、思ったのだが、
19時まで開けておけないので、ご勘弁を、
とのことで、18時半から。
(それはそうであろう。
でなければ、新橋のしみづ、のように、
細かく時間を区切るしかなかろう。)

18時、オフィスを出て、総武線で飯田橋。
飯田橋から東西線に乗り換え、日本橋まで。

地上に出て、高島屋の裏通り、
別館との間の通りへ。

徒歩も入れて、ぴったり30分で到着。

暖簾を分け、格子を開ける。

テーブル席もにぎわっている。

あけておいていただいた、カウンター席へ。
今日は、角に近い、若主人(らしき方)の前。

今日は晴れて、暑かった。
エビスの瓶をもらう。

さてさて、つまみ。
前回とおんなじだが、光りもの。
なにがあるかと聞くと、鯵、いわし、小肌、
細魚(さより)、と。

じゃあ、見繕(みつくろ)って下さい、と、頼む。

出てきたのは、先日と同じ。
鯖、いわし、鯵。

鯖は半分〆たもの。
やはり、脂がのり、絶妙な拵え具合で、そうとうに、
うまい。
光りものほど、ものにより、時期により、
拵え具合、〆具合等々で差が激しいが、
もしかすると、ここの鯖は、看板では、
と、思わせる。

鯵も、いわしも、十二分にうまい。
連れも光りものには目がなく、したつづみ。

つまみはこれだけで、にぎりで、
お茶に。

最近は、にぎりに入るときには、
酒はやめて、お茶にするようにしている。
(これは池波先生の教え。)

白身から。

白身は、鯛、平目昆布〆、鱸(すずき)。
なかから、昆布〆と鱸。

鱸もよいし、昆布〆も、
うまみが凝縮している。

次は、いかと、ヅケ。

ここは、トロ発祥の店、というが、
今は、マグロであれば、ヅケの方が、
この店はうまいかもしれぬ。
(あくまで、私の想像である。
ひょっとすると、ここのマグロは、
高価なものは使っていない、やもしれぬ。
そこが、お安い秘密かも。
個人的には、マグロにそれほどの思い入れはなく、
むしろ、光りものがうまい方が、うれしい口、
で、ある。)

いかは、やはりこの季節は、
あおりいか。
あまく、とろけるようで、うまい。

連れが、鰹が好きというので、鰹。
それから、つまみで出なかったので、
小肌。

小肌は薄めに切られ、さっぱりと、うまい。
鰹はたたき。

そろそろ、仕上げに入る。
穴子と蛤。

ここの穴子は、色が薄め。
煮た加減、であろう。
網で炙って、あまいたれをかけている。

蛤。
これは、ここでは初めて。
蛤とすれば、この時期は産卵期で、
あるかな?と思い、聞いてみたら、
若主人は、元気に、ありますよ〜、と
応えてくれた。

どちらも、うまい。

玉子と海苔巻。

海苔巻は、干瓢で、わさびを入れて!。
はい、と、若主人。

玉子は、昔の薄焼(というのか?)。
酢飯の上に丸くにぎってあるもの。

以上。

お茶を飲み干し、さくっと、立つ。

勘定は、ビール二本を加えて、
二人で、11800円。

私とすればそうとうに腹も一杯。
そして、前回と比べても、尚、十分、安い。

まったく気軽に寄れて、
光りものが、うまい。
私にとっては、必要十分な鮨や、である。

「たかがすし屋、されど鮨屋。」
これが、鮨やである、という、メッセージ通り。

あらためて思うが、しみじみよい鮨や、である。





日本橋吉野鮨

東京都中央区日本橋3-8-11
03-3274-3001





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