断腸亭料理日記2010
2月7日(日)
さて、日曜日。
毎度のごとく、土曜日は、呑んだくれであったのだが、
日曜は、午後、久しぶりに、アメ横まで、自転車で、
買い出しに出る。
きてみると、むろんこの時期、
今日に限ったことではないのだろうが、
鯖、に、目がいった。
さばいてみてからだが、ものがよければ、
〆鯖にしようか。
3本500円の山と、600円の山がある。
どう違うのか、、?
大きさ、で、あろうか。
見た目にはあまりかわらなそうだが、、。
このくらいの差なら、600円の方がよいだろう。
購入。
こんな感じ。
触った感じも、しっかりとしており、
この寒さであるし、鮮度は問題なかろう。
おろしてみる。
アメ横は、ほとんど、産地は書いていないので、
どこで揚がったものかはわからない。
べちゃべちょと柔らかい、と、いうことはないが、
思いのほか、水分が多い。
ぶりやまぐろなら、見ただけでも、脂があるかどうかは、
すぐにわかるが、鯖の場合、完全な生では、
脂がのっているのか、どうかは、私ではわからない。
ともあれ、一本は、〆てみよう。
三枚にし、塩をし、置く。
他の二本も、全部二枚にまではおろしておく。
実のところ、呑みたいので、〆鯖ができるまで、
待っていられない。
先に塩焼きで、食べてしまおう。
半身だけ、塩をして、焼く。
案の定、脂はたっぷりとのっている。
へんな生ぐささもなく、鮮度もよさそうである。
うまい鯖、で、ある。
さて。
塩をした、もの。
時間は2時間待った。
見た目には、あまり水が抜けていないよう。
大丈夫であろうか。
塩を洗い、小肌で覚えたが、酢につける前に
一度、酢洗いをしてみる。
(この効果は、小肌の場合は、生ぐささを取る、
ということだったと思うが、鯖の場合は、わからない。)
気持、塩を入れた酢に、漬ける。
酢に漬ける時間は、結局漬かるまで、である。
これ、どういうことかというと、長く漬けても、
同じ、と、いうことなのである。
〆ものは、塩をして、水を抜き、水を抜いた分だけしか、
酢は入らない。(サイエンティフィックにどういう説明が
できるのか、おそらくできるのだろうが、私はわからない。
少なくとも、鮨職人もそういうし、私の経験上も、
そうなのである。)
まあ、30分程度以上、1時間も漬ければ、
入るべき酢は、入ると思われる。
1時間。
あげると、こんな感じ。
見た目には、割にきちんと、酢は入っているよう。
切ってみる。
と。
おっと、中には、あまり入っていない。
大丈夫、で、あろうか。
ちょうど、夕飯。
切って、皿に載せる。
最近、我ながら、刺身に切って、盛りつけるのが、
うまくなった、ような気がする。
以前は、出刃で切っていたが、やっぱり刺身包丁をちゃんと買ってから、
切るのもきれいに切れる。そして、きれいに切れれば、切った端から、
並べて、重ねる。これが、一連の動作でできるように
なってくる、のである。
食べてみる。
ん!。
これは、これは、そうとうに脂がのっている。
酢が入っていない、生の部分が多いのだが
鯖らしい旨味はあるが、生ぐささは、まったくない。
脂が多く、酢が入りにくかったのか?。
そうとうな当たり、であった。
内儀(かみ)さんも、うまい、うまいと、食べる。
半身と、さらに、半身の1/2を、食べてしまう。
その上、この値段は、めっけもの。
さすが、アメ横。
今年の鯖は、全般によいのだろうか。
鮨やでは、なん度か食べており、うまかったが、
自作をしたのは、今シーズンは初めてである。
残った、一本半は、内儀さんが味噌煮に。
さらに、残っていた、半身の1/2は、
翌月曜に食べ、やっぱり、うまかった。
やはり、小肌もそうだが、〆ものは、その日、ではなく、
(むろん酢から上げて)一晩程度たった方が、
落ち着いて、うまい、のかもしれぬ。
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