断腸亭料理日記2010
2011年 あけましておめでとうございます。
本年も相変わりませず、ご愛読賜りますれば、
幸いでございます。
また、本年が皆様に取まして、よい年となりますよう、
お祈り申し上げます。
さて。
旧臘に戻って恐縮だが、我が家では毎年恒例の
箱根塔ノ沢での福住楼の年賀状書き、から。
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12月23日(木)天皇誕生日、24日(金)、25日(土)
今年は、飛び石になった、24日に、休みを取り、
23日、24日、25日と、2泊3日で、年賀状を書きに、
箱根の福住楼へいってきた。
もうこの習慣を続けて、どのくらいになるのだろうか。
来れない年もあったとは思うが、10年以上には、
なるだろう。
家にいると、年賀状というのは、なかなか手がつかないが
ここにきて、無理やり書こうということである。
また、この箱根塔ノ沢の福住楼は明治の頃からある
老舗温泉旅館で、その部屋や建物が、国の有形文化財に
指定されており、すばらしい。
ここに、朝飯を食べてあわただしく出る
一泊ではなく、二泊。
これがよい。
車で2時頃、東京を出て、着いたのは、夕方。
部屋は梅の一、と、いうところ。
この部屋は、以前にも泊まったことがある。
風呂場のすぐ上で、早川に面した角の部屋。
むろん、次の間付き。
奥が八畳。
次の間が六畳。
入口上の壁の縁にアールがついているのが、お洒落、
で、ある。
部屋からの眺めはこんな感じ。
早川の激流の音がよく聞こえる。
この部屋は、古くは幸田露伴、
そして、漫談家の大辻司郎が好んだ部屋らしい。
大辻司郎の額も奥の部屋にかかっている。
大辻司郎は、1952年に飛行機事故で亡くなっているので、
私はリアルタイムでは知らない。
しかし、「あのですね。ぼくですね。」という氏の
フレーズは、なんとなく聞いた覚えがある。
この箱根塔ノ沢福住楼の隣には、同じく老舗の環翠楼
というのがある。
こちらは、伊藤博文、勝海舟、孫文、それに、なんと、
和宮様、天璋院篤姫も泊まっている。
(和宮様の終焉の地、でもある。)
これに対して、福住楼の方は、文人、芸人、芸能人の
泊り客が多かった。
座って、ビールを一杯。
風呂に出かける。
この時間、男湯は、丸い風呂。
福住楼は部屋数もさほど多くなく、今日などは、
他の客は少ないようで、誰もいない風呂にゆっくりつかれる。
夕飯。
鍋は牛鍋。
刺身。
みぞれ煮。
お酒。
揚げ物。
煮ものと、赤だし、ご飯。
TVを視ながら、ごろごろ。
深夜、寝る前に、もう一度風呂。
翌、朝飯。
朝飯の湯豆腐、が、またよい。
食べ終わり、また、風呂。
こうして、朝飯を食べ終わって、ゆっくりと
寛げるのが、二泊する最大のよさ、で、ある。
が、まあ、そうそう、のんびりもしていられない。
目的の年賀状書き。
1時頃、むろん、まだ終わっていないが、
昼飯に出る。
箱根の昼飯、というのも、色々あるが、
今年は、宮ノ下の富士屋ホテルにする。
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