断腸亭料理日記2009

小柱 その1

5月16日(土)午後

さて。

ジャポネを後にし、一休みし、有楽町駅のQBで髪を切る。
ここから、JRに乗って、御徒町まで。

毎度おなじみ、吉池。

腹も一杯なので、なににしようか、と、考えるが
あまり、頭が働かない、、。

ぐるっと、売り場を見て回り、、
冷蔵ケースの、貝のコーナー。
先日、小柱を探しにいき、高価な北海道ものしか
なかったのを、思い出した。

今日は?

お!、あった。

千葉産、560円。
東京湾のもの、であろう。

隣には、北海道のものも一緒に並んでおり、
こちらはやはり、3000円弱。
大きさを比べてみると、一目瞭然。
北海道ものは、ゆうに3倍はあろう。

千葉産のものを2枚。
かき揚げにしてもよいだろう。

それから、隣にあったボイルほたるいか。
安いので、これも。

歩いて帰宅。

こんな感じである。


先日の穴子、ではないが、千葉産=江戸前、なのかは、
わからない。
しかし、小さなものである。
皆さんも、鮨やで、小柱をもらうと、この3倍くらいの
大きさであるのをご存じであろう。

池の端藪蕎麦の柱わさび。これも北海道のものであろう。)

どちらがよいのか、これから食べてみれば
わかるが、見栄えとすれば、圧倒的に、
北海道ものが秀でている。

しかし、鮨にしても、天ぷらにしても、
小柱=江戸前ねた、ということでは、これが、
本当の大きさであり、味、ということになろう。

また、見てわかる通り、この大きさであるから、
貝からはずし、きれいに並べて、流通させるのは、
たいへん、で、ある。
北海道のものが多く出回っていて、東京湾のものは
あまり見かけぬ、と、先日書いたが、なるほど、さもあらん。
細かい作業と、安い値段では、あまり流通しなくなるのは
あたりまえかもしれぬ。

さて。

小柱とは、ご存じの通り、バカガイの貝柱。
身の方は、青柳。
青柳はこの前食べた。

北海道のものはエゾバカガイという名前もあるようだが
種としては、本州のバカガイと同じらしい。
バカガイの北方型ということで、オホーツク海から樺太にいて
本州のバカガイよりも大きくなる、という。
きっと、DNAは微妙に違う、のであろう。

ともあれ。

小柱が並んだ、トレーを見ていると、
このまま、柱わさびで、一杯やりたくなるのを
我慢するのは、はなはだ困難、で、ある。

さっそく、出して、小鉢にのせ、
海苔をハサミで切って散らす。

ついでなので、残っていた先日の煮穴子も温めて
たれをかけ、出す。



どうなのであろうか。
小柱。
そのものの味とすれば、北海道の大きなものと、
ほとんど差はわからない、で、あろう。

結局、小さいのを、ちびちびつまむのがよいのか、
大きめのを、パクッと口に入れるのがよいのか、
その違い、で、あろう。

まあ、うまい、ことは間違いない。

さて。

小柱といえば、かき揚げ、で、ある。

夜は、かき揚げをやってみることにする。

ねぎ、なども一緒に入れて、揚げてもよいのだろうが、
今日は、小柱のみ、でやってみる。

事前に、内儀(かみ)さんに大根おろし、
それから、天つゆ(桃屋のつゆ)、皿などの準備は
させておく。

まずは、揚げ油を揚げ鍋に用意。
予熱の意味で、一度、火をつけて加熱を始めておく。

ボールに、玉子を割りほぐし、氷と水を入れ、
玉子冷水を作る。

ここで、油温の上がるのを少し待つ。

ある程度、上がったら、一度火を止める。

玉子冷水に、小麦粉を投入。
軽く混ぜ、完全に、混ぜ切らない。
この時点では、少し堅めなところがあるくらい、で、あろうか。

お椀にかき揚げ一つ分と思われる程度、小柱を取る。
なにかで見たような気がするのだが、かき揚げは、
衣をつける前に小麦粉をまぶしておく、というプロの仕事。
これを真似をしてみよう。

小麦粉を小柱を入れたお椀にまぶし、混ぜる。
そこに、ボールに作った衣を加えて、絡める。

OK。

油にもう一度点火。
油温の上がるのを待つ。

やっぱり、比較的高温。

いいかな。

大き目のスプーンで投入。

用意したお椀一杯を一気に入れられず、ちょっとためらったため、
一つの大きさが少なくなってしまった。

残りも、二つ程度に分けて、入れる。

まわりが固まるまで、10秒ほど、待つ。
ここで触ってはいけない。

OK。
ここから、ひっくり返し、強火をキープし、
両面よい色になるまで、なん度か返す。



と、小柱かき揚げの途中であるが、
長くなるので、続きはまた明日。







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