断腸亭料理日記2009

真鰯、上野広小路、

松坂屋地下の魚売り場で。

8月22日(土)午後

昼下がり、USBメモリーを買うために
自転車で出る。

このところ、立て続けに失くしている。
どうも、夏ボケ、の、ようである。
私の住む元浅草は秋葉原にも近く、こういう時には
便利である。

むろん、USBメモリーなぞは、今時、どこにでも売っているが、
例えば、価格COMなぞで最安値の店を探すと、大方が
この秋葉原周辺に店があるのである。
(店舗というよりも、ほぼ、倉庫、と、いうところもあるが。)
USBメモリーは、近所も近所、小島町にあるところ。
8Gで、1200円ほど。(安くなったものである。)

ここから、いつものように、御徒町魚やめぐりへ。

と、いうところなのだが、今日は、一つ、課題があった。
いつもは、毎度書いているように、アメ横のアメ横ビルと、
吉池をまわっていた。

すると、先日、上野広小路の松坂屋の地下の食品売り場の
関係者の方からメールをいただき、

『お隣(吉池)ばかりでなく、是非寄ってみてください』

ということであった。

こういうメールをいただくと、アッチャー、と、いう思い、で、ある。

むろん、松坂屋の魚売り場もまったくのぞいたことがない
わけではないが、なんとなく、今ひとつ、と、いう印象で
最近は、足が向いていなかった。
(大体において、私は、デパートには縁がなく、
松坂屋にいくとすると、屋上の金魚売り場で
メダカを買うぐらいであった。)

今日は、最初に吉池を見て、それから、かの松坂屋へ
まわってみる。

きてみると、確かに以前の印象と随分変わっている。
安くて、よいものがありそう。
(ちなみに、この前書いた、琵琶湖の稚鮎もあった。)

目に留まったのは、千葉、銚子、で、あったか、真鰯。
一匹60円。
開いたのもあったが、刺身でも食べたいので、
丸のままのもの。
ものも、よさそう、で、ある。
7〜8匹。
フライにしてもよいだろう。

メールをいただいて、思ったのだが、
考えてみれば、魚を商う、と、いうことには、
この上野御徒町界隈は、たいへんなところ、で、ある。
吉池、アメ横と競わねばならない。

帰宅。

こんな感じである。


よい鰯、で、ある。

まずは、一匹、三枚におろして、刺身。


鮮度もよさそう。
さっぱりした脂で、うまい。

さて、次は、この夜。
なん匹もあるので、なめろう、に、してみよう。
なめろうは、ご存知のように、鯵、鰯などの青魚を
叩いて、味噌、ねぎ、混ぜ込んだもの。
房総の漁師料理、などと呼ばれている。

皿をなめるようにして食べたくなるので、なめろう、
ということである。
しかし、この、なめろう、というのは、鮮度が問題。
不思議なことに、刺身で食える範囲でもちょっと、落ちていると、
なめろう、は、だめ。

今日のは、よさそう。
二匹おろして、よく叩き、刻んだねぎ、味噌(信州味噌)
とよく混ぜる。

盛り付け。


予想通り、なかなか、うまいものができた。

さて、もう一つ。
これは翌日。

飯を炊き、あまり普段はやらないが、今回は、
やってみた、塩焼き。

大根おろしも添える。


久しぶりに、ノーマルな鰯の塩焼き。
特に、大根おろしと合わせて、
あらためて思うが、やっぱりうまいものである。
毎度我々は、ことさら珍しいものに
興味がいきがちであるが、
こういうあたり前のものの、うまさ、こそが
大切であり、文字通り、先日書いた
我々の、スローライフなり、ロハス(?)
なのではないかと、思われる、のである。

さて。

残っていた、3匹、結局は、フライにはせず、
甘辛に煮つけた。
これも、また、うまい。







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