断腸亭料理日記2009

カレーソーセージ?

8月26日(水)夜

夜。

カレーソーセージが食いたくなった。

みなさんは、カレーソーセージ、なるものを
ご存知であろうか。

カレー味が付けられた子供向けのソーセージ、ではない。
ソーセージの本場、ドイツの食いもの、で、ある。

なんでも、ドイツでは一般的な、屋台のような、
スタンドのようなところで売られている、
ファストフードのようなもの、らしい。

NHKであったか、なにかの取材番組で見た覚えがあった。

なんでも、ベルリンでは、年間一人平均20本以上も食べている
計算になるほど一般的なもの、と、いう。

そして、ベルリンには博物館までできている、らしい。

ものとしては、太いソーセージを焼いて、
一口に切り、そこに、ケチャップとカレー粉を
かけたもの、の、ようである。

ケチャップにしてもカレー粉にしても、
店では、それなりの工夫をしたもの、で、あろう。
また、専用の調味料もドイツでは売られており、
家庭でも食べられているようである。

なんで、こんなものが、とも、思われるが、
なにか、うまそう、で、ある。

太いソーセージ、というのが、やっぱり
ポイントのような気がするのだが、一先ず、
家にある、普通のソーセージで、やってみよう。

ソーセージに、切れ目を入れて、
フライパンで焼く。

焼き上がったら、ケチャップをかけ、
カレー粉(S&Bの赤缶)もかける。


あまりうまそう、には見えない。

ソーセージにケチャップとカレー粉をかけたもの、
そのまま、で、ある。

食べてみると?

いや、これが、案外、いける。

うまいではないか。

考えてみれば、本来カレーにはトマトは入っているもの、
で、ある。これは、インドの正統派カレーも、
(バターチキン)

(さらさらインドカレー)

あるいは、洋食の欧風カレーも。

従って、カレー粉と、トマトケチャップはもともと
相性はよいはずのもの、で、ある。

ついでに、油(脂?)も、ベトベトするくらいあった方が、
うまいかもしれぬ。

なんとなく、想像をしていただけようか。

ドイツでは屋台のような、ファストフードというが、
なるほど、これは間違ってもA級ではない、B級で、あろう。
だが、うまい!。(びっくりするほどではないが。)

さて。

これは、週末、日曜の朝。

なぜだか、キャベツがたくさんあったので
(ダブって買ってきてしまったのである。)
これを使ってなにかできないか、と、考えた。

ドイツにザワークラウトというキャベツの酢漬け、が、
あるが、あれをちょっとひねって、カレー味にしようと。

これは、ソーセージのケチャップがけ、
の付け合わせ、で、ある。
先のカレーソーセージでは、あまりに、
そのままである。それで、付け合わせの方に
カレー味を付けてみようか、ということである。

そういえば、こんなものを思い出した。

ちょっと、話はずれるようなのだが、大学堂という、
ホットドッグとアイスクリームの移動販売を
ご存じであろうか。

東京下町(23区東部)や千葉西部(?)にお住まいの方や
育たれた方は、おそらく、ご存じであろう。

「ホットドック、ホットドック、ホットドックだよ〜

アイスクリーム、アイスクリーム、アイスクリームだよ〜

・・・」

(で、あったか)そのまんまじぇねえかよ、という詩で、
妙な節のついた歌を鳴らしながら、バンで売り歩いたり、
駅前に出ていたり。

(私なんぞは、新小岩の駅前で呑んだ帰りの深夜、
よく買って食べたものである。)

確か、あの、ホットドックに、うっすらとカレー味がついた
しんなりしたキャベツが入っていたと、思うのである。
さほど、酸っぱくはなかっただろう。
(ここなん年も食べていないので、あくまで、記憶、で、ある。)

圧力鍋に、キャベツの千切りを入れ、水はなしで
酢だけを入れて、ふたをして加熱してみる。
水はなしで圧力鍋を使ったのは、早くできそうというのと、
ベチャベチャにならないように、と、思ってのことである。
時間は、圧がかかってすぐ、火を止める。

しばらく置いて、圧を落とし、ふたを開け、
カレー粉で、和える。
カレー粉だけでは、味がなかろうと、塩も少々。

これに、同じく、炒めたソーセージ
ケチャップがけ。


圧力鍋なんぞを使わないで、普通に酢で茹でればよかった。
ちょっと硬めなのに、水分が飛んでいる、という状態に
なってしまった。

だが、まあ、意図した味にはなっている。
(ちょっと、カレー粉は強めの味にしたが、
大学堂のホットドックのように、うっすらカレー味、
でもよいだろう。)

これとても、とてもA級ではないが
さっきのケチャップにカレー粉のみ、よりは、
多少よいであろう。

ともあれ。

ドイツ名物、カレーソーセージ、
一度食べてみたいもの、で、ある。







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