断腸亭料理日記2008
9月7日(日)
さて、これは、先週の木曜日。
新いか、の、にぎり。
会社の近所の鮨太鼓、という鮨や、で、ある。
仕事帰りに、ぽつぽつと寄っている。
木曜日、21時前、けっこう遅い時間である。
腹が減った、、疲れた、、、で、店に入った。
板さんが、今日は、新いか、があるんですよ〜、
というので、私も初めて食べた。
新いかは、すみいかの子供である。
小肌の子供、新子同様、東京の鮨やでは、珍重される。
味もよいが、一年の内で、ほんのわずかしか、出回らない。
私の好物、でもある。
今年は、新子は、なん回か食べたが、そういえば、
新いかは、まだ、で、あった。
板さんの話によると、今年は、出回るのが
遅かったそうな。
塩をまぶして出してくれた。
すみいか、自体も好物である。
いか、というのも、いろいろある。
しかし、すみいか、というのには、
プチッとした、歯応えと、あまみと、独特の
ほのかな香り。
子供の新いかは、あまみと香りに加え、
身が柔らかく、まさに堪えられないうまさ。
この握りを口に入れると、幸せ、を感じる。
さて、そんなこんなで、日曜日。
昼過ぎ、久しぶりに、アメ横方面に、魚を見に行く。
まだまだ、暑い。
下駄履きに短パン、Tシャツという、いい加減な格好。
さらに今日は、エコバッグにあらかじめ、蓄冷剤を数個入れて
持って出てきた。
キムチ横丁から、昭和通りまで、たどり着くと、
汗がにじむ。
しかし、やはり、真夏よりは、確実に、まし、にはなった。
アメ横の魚やは、いま一つ、ピンとくるものが、ない。
吉池にまわる。
途中、大津屋という乾物屋を覗く。
ここは、スパイスをはじめ、インド、アラブ系の
調味料などを扱っている。
切れていた、ガルダモンを、、と、
見ていると。
ちょうど、居合わせたお客の、あちら系のお兄ちゃんと、
店のおばちゃんが話をしている。
お兄ちゃんは、なにかのドライフルーツの袋を持って、
「柔らかいのは、ないの?」と聞いている。
「あー、もう、ラマダンだよね〜。
ラマダンには欠かせないよね。
いま、イランからも入らないのよ〜」
「そうなんだ〜」と、残念そうお兄ちゃん。
この会話、むろん日本語。
おばちゃんは、どう見ても、普通の乾物屋のおばちゃん。
ここは、どこなんだ?と。
(お兄ちゃんが持っていたのは、
はっきりとは、わからなかったが、デーツ
(なつめやしの乾燥したもの。うまかった。)
のようであった。少し調べたら、デーツは、
ラマダン中の夜、決まって食べるもの、だそうな。)
この前、ドバイへいったときに、確か、9月が
ラマダンと、いっていたのを、思い出した。
ラマダンとは、イスラムの断食月のこと。
断食といっても日の出から、日の入りまで、物を食べないだけで、
夜は食べてもよいのだそうな。
まあ、あたりまえである。
1か月なにも食べなければ、死んでしまう。
ともあれ、さすがに、アメ横、で、ある。
吉池に着き、見てまわる、
お、すみいか。
小さいのもあるので、新いか、といってよいものも、ある。
四杯で300円程度。
これでいこう。
その隣、山口の白いか。
山口の白いかは、鮨種として、高級種である。
ちょっと小さいが、すみいかと、食べくらべをしようか。
しろいか、も、三杯で300円。
いか、ばかりでは、やはり、飽きる。
大量に売り場にある、秋刀魚。
それも産地別に、数種類ある。
安いものは、80円〜最高は、一本470円。
これは、北海道厚岸、大黒さんま、と書いてある。
これだけ、価格が違うのだから、まあ、話の種に
食べてみようか。
一本だけ。
お兄さんが、下の方から、
よさそうなのを、選ってくれた。
ちなみに、「大黒さんま」の通販のページでは
「大黒さんま」は、厚岸漁業協同組合の所属船21隻が、
各々の「船上」において、漁獲直後に「特大のさんま」だけを選別し、
「紫外線殺菌冷却海水」を用い迅速に皆様のお手元にお届けする状態で
発泡ケースに箱詰めされます。
「紫外線殺菌冷却海水」で瞬時に鮮度を閉じ込めた「大黒さんま」は、
垂直につかむと頭が天を仰ぐほどシャンとしています!
と、いうこと、だそうな。
長くなったので、続きはまた明日。
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