断腸亭料理日記2008

油淋鶏

6月28日(土)第二食

さて、土曜日。
第一食は、冷蔵庫に残っていた冷飯(ひやめし)で炒飯。

第二食は、なにか無性に、油淋鶏、
中華風の鶏から揚げ、が食べたくなった。

これも、少し前のチューボーですよ!、て、

やっていた。

誰でも一度ぐらいは、食べたことがあろうし、
うちの内儀(かみ)さんも、たまに作る。

中華風の鳥から、と、日本の、鶏からと、どう違うのか。
下味に紹興酒やらが入ったり、仕上げに甘酢をかけたりするが
最も違うのは、やはり、パリッとした皮、が命、
という点であろう。
あれがうまい。

鶏もも肉を買いに出る。
ハナマサで割安なので、2kg入りの大袋を買う。
ストック用に凍らせておこう。

帰宅。

今日使う分は、2枚。
あとはラップに包んで、冷凍庫へ。

下味。
塩胡椒、紹興酒、をまぶし、全卵一個をわりほぐし、
全体にいきわたらせる。
ツ?ツ?ツ?ユ?フIユ?チB
衣、という感じ、になるよう、
ある程度硬めがよいであろう。たっぷり入れる。
最後に胡麻油。
これで置いておく。

たれも作っておく。
レシピでは、酢120ccに、しょうゆ120cc、砂糖70g。
計ってみると、砂糖の量が随分と多い。
これでは甘くなりすぎるであろう。

いや、甘酢であるから、本来は、そういうものなのかもしれぬが、
あまり好み、ではないので、半分程度にする。
しょうゆも酢と同量は濃いであろう。1/3程度。
さっぱりとしたたれにしよう。
胡麻油、ねぎとしょうがのみじん切りも、入れる。

さて、揚げる。

中華鍋を用意。

揚げ油を入れ、加熱。
170℃、という。

ちょっと低め、ということか。

このあたりか、というところで、1枚投入。
投入後10秒以上、固まるまで、触れない。
天ぷらでもなんでも、これは鉄則。

固まったところで、火を少し落とす。
ここからはじっくり。

ひっくり返しながら、上に出ているところに、
お玉で、油をかける。
7分、と、書いてあるが、むろん計りはしない。

だいぶいい色になってきた。
表面も硬めでパリッとしている。

最後に、レシピ通り、強火に上げる。
より、からっと揚げる、ためであろう。

引き上げる。

よさそうである。

もう一枚揚げる。
今度は、油温が高めになってしまい、
少し早く、色が付いてしまった。

ともあれ、上げて、包丁で、切る。
こういうときに、包丁が切れるかどうか、が、
問題になる。
せっかく、パリッと揚がっても、包丁が切れぬと、
衣がこわれたりし、さくっ、と、きれいに切れない。

ためらわず、一気に、切る。

OK。切るのもうまくいった。

たれもかけ、盛り付け。


ビールをあける。
これはもう、ビールしかあるまい。

食べる。

たれをかけても、パリッと硬めは続いている。
なかなか、うまい。

ん?

やはり二枚目は、表面はパリッと揚がっているのだが、
肉も厚めで、早く揚がってしまった分、
食べられぬほどではないが、中心がほんの少し、
火の通りが足らなかった。

やはり、難しいものである。
私の場合、天ぷらでもそうだが、
二回目は、どうしても油温が高めになってしまう。
天ぷらの場合は、高めの方がむしろよい、のだが、
今日のように、最初は高めで、その後、中温以下に下げて、
長く揚げる、というのは、思い切って、火を止めるくらいでも
よいのかもしれない。

やはり、揚げものの温度調節は、難しいものである。
微妙なところは、まだまだわからない。
“修業の道”は、厳しい、か?!



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