断腸亭料理日記2007
10月8日(月)第一食
さてさて、連休でもう一日のお休み。
こうなったら、またも、蕎麦、で、ある。
先月から、神保町・松翁、池の端藪蕎麦、先週が、並木藪蕎麦、
そして昨日が鶯谷の、公望荘。
今日は?
そうである。西浅草、おざわ、を忘れてはいけない。
しかしまあ、浅草、上野、神田という、
筆者が、ちょこちょこと、自転車や徒歩でいける範囲に
うまいそばやが多数ある、と、いう環境。
この界隈、あらためて思うが、たいしたものであろう。
それは、有名な店だけではない。
筆者の住む、元浅草一丁目町内とその隣接町も含めて、
歩いて五分以内にある、そばや、という看板を出しているところは、
路麺も含めて、四〜五軒は、ある。(ついでに、鮨屋も多いが。)
稀にみる、そばや、密集地帯。
こんなところは、東京都内、いや、日本国中探しても、
ない、のでは、なかろうか。
これは、取りも直さず、上野(下谷)、浅草、神田の、
江戸、明治、大正、昭和とたどってきた街の歴史の厚みと、
ここに住み、あるいは仕事をしてきた
江戸人、東京人達が、どれだけそばが好きであったか
と、いうことを物語っているのであろう。
そして、このように、昨日今日できぼしのそばやの街ではないことは、
筆者は、我が街の自慢であると、思っている。
ともあれ。
西浅草、おざわまで、13時すぎ、雪駄を履いて、
自転車で出る。
日は出ていないが、ちょっと蒸す陽気、で、ある。
東に向かい、新堀通りを渡り、路地を北上。
赤札堂の前で、浅草通りを渡る。
浅草郵便局の手前の路地を入り、さらに北上。
どぜうの飯田屋が突き当たりの手前、左側。
新そば、と書かれた緑の布が下がっている。
昼の時間は少しすぎているので、比較的すいている。
きれいな例によって女将さんが出迎える。
一杯もらおう。
エビスの生。
冷たい生ビールが、うまい。
なににしようか。
鴨汁せいろ。
太打ちがあるかと、女将さんに聞くと、
ある、というので、そばはそれ。
ここで、太打ちがあれば、必ず頼んでしまう。
ここには、いわゆる鴨せいろもある。
鴨せいろは、鴨肉がつけ汁入ったものだが、
鴨汁せいろは、鴨肉ではなく、鴨肉のつくねが
入っているもので、鴨せいろよりも、少し安い。
太打ち。
これだけの厚みと太さのあるそばは、やはり、なかなか
見られない。
ちぎって、鴨汁につけて、ここのメニューにも書いてあるが、
つるつる、ではなく、もぐもぐ、と、食う。
太打ちだと、見た目には少なく見えるが、
きっと通常のものと、そばの量は、かわらぬのであろう。
いやいや、うまい、うまい。
勘定をして、出る。
自転車に乗り、どぜう飯田屋の前を左に曲がり、
合羽橋、新堀通りへ出て、帰宅。
手打そば・おざわ
住所:東京都台東区西浅草2-25-15
電話:03-3841-6450
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