断腸亭料理日記2007
5月27日(日)夕〜夜
怪奇、いわし男。
どうもそんな感じ、で、ある。
内儀(かみ)さんにも、近付くと、「いわしクサイ!」
と、いわれる有様である。
うるめいわし、12匹。
昨日から、刺身(2回)、トマト煮(パスタソース)。
まだ、6匹残っている。
夕飯に塩焼きと、思い、
4匹、頭を落とし、腹を出して、塩をして、冷蔵庫に入れておく。
残り2匹は〆て、ぬた、にでもしよう。
三枚におろし、皮をむき、網にのせ、両面塩をしておく。
2時間ほど。
皮側の面は、脂でテラテラと光っている。
多少、水分が抜け、柔らかい身が少し締まった感じで、ある。
パッドに酢を張り、塩、砂糖を溶かす。
それぞれ、少量。味としては薄目。
いわしを漬ける。
漬けてから、やはり2時間。
夕方、ぬたを、作り始める。
今日のねぎは、普通の長ねぎ。
長さ4cmほど。それぞれ、半分に切る。
ぬたのねぎは、ものによって、熱の通し方を
変えなければならない。
万能ねぎや、わけぎのように、細い場合は、
鍋で茹でてしまうと、数秒でもクタクタになってしまい、
水が出る。
(水の出た、ねぎぬたほど、まずいものはない。)
このため、ざるにのせて、熱湯をかけるだけでよい。
普通の長ねぎの場合、逆に、熱湯をかけるだけでは
半分に切っても、熱量が足りない。
やはり、鍋で茹でた方がよい。
ただし、むろんのこと、茹で過ぎは禁物で、ある。
鍋に湯を沸かし、切ったねぎを入れ、1分程度であろうか。
目安は、やはり、勘、で、ある。
見た目で色が変わってき、菜箸などで触ってみて、
気持ち、柔らかくなったかな、、という感じ。
よいとなると、ぐずぐずせず、火を止め、
ざるに開け、すぐに、冷水に放す。
完全に冷やさないと、余熱でさらに柔らかくなってしまう。
水道水で冷やす場合は、潰さないように
注意しながら、手早くなん回か水を替えて、冷やす。
ざるに取り、水を切っておく。
酢味噌を作る。
いわしも、酢味噌は、濃い味の、赤味噌(八丁味噌)と白味噌(西京味噌)
の合わせ味噌がよいだろう。
好みであろうが、砂糖は加えない。
いわしは甘すぎない方が、合うように思われる。
ねぎを、ペーパーナプキンでそっと拭いて
盛り付ける。
特に理由はないが、赤白合わせ味噌の場合は、
和えずに、酢味噌は脇に添える。
なにか、そんな雰囲気なのである。
ビール。
〆ても、うるめいわしは、まいわしよりも、
さっぱりとしている、というのか、
上品な味である。
ねぎもちょうどいい具合に仕上がった。
これで、しばらく呑み、塩焼きは内儀さんが焼いた。
大根おろし。
そら豆なんぞも、茹でて出てきた。
怪奇、うるめいわし男。
刺身、トマトソース、ぬた、塩焼きと、4種、できて
食べつくした。
30cm弱の、うるめいわしが、12匹、¥200。
一匹¥16.6。
こんな安くて、うまいものはなかろう。
まったく持って、うるめいわし堪能、で、ある。
断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |
2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |
2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15
2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |
2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月
2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月
2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月
(C)DANCHOUTEI 2007