断腸亭料理日記2007
5月12日(土)夕
さて、引続き、土曜日。
神田、下谷のお祭りの中、自転車で市谷のオフィスまで
仕事を片付けに行き、帰り道、神田まつやで、そばを食い、
御徒町の吉池へ。
青魚の酢〆のようなものが食べたかったのである。
朝、NHKのニュースであったか、八丈島の飛び魚の握りずし、
というのをやっていた。
これは、飛び魚をしょうゆ漬けにした切り身を握る、
というものであったが、これを見て、
光物ということだったのである。
神田まつやから、中央通りを真っ直ぐに、
末広町の交差点を越えて、右側の路地に入り、松坂屋裏、吉池まで。
吉池にきてみると、なんとまあ、鯵がたくさんある。
高いものから、安いものまで、
それもいろんなところで獲れたものが、並んでいる。
鯵の季節、で、あろうか。
一匹¥500ほどもする、大分のもの。
(関鯵とは書いていなかったが、その類か。)
伊東、で、あったか、相模湾のものもある。
安いものでは、一匹¥100のものまで。
中で、¥130、福岡としてあるもの。
これにしよう。6匹買ってみる。
帰宅し、ひとまず、一匹さばいて、刺身にしてみよう。
さほど大きいものではない。
三枚におろして、面倒なので、たたき、にはせず、
縦に二つに切っただけ。
おろししょうがを用意する。
先ほど、神田まつや、で、菊正を一合ほど呑んだが、
引続き、拙亭でも菊正。茶碗で。
鯵は味が濃いような感じがし、なかなか、うまい。
一匹では足らず、もう一匹、おろし、食べる。
2〜3杯呑んで、うたた寝。
20時頃、起きる。
腹も減ったし、鯵を焼いて、飯を食おう、と、思い立つ。
シンプルに、塩焼き。
味噌汁も作ろう。
実は、冷蔵庫にあった、大根の葉っぱ、でよかろう。
大根の葉っぱは、強(こわ)いので、細かく刻む。
鍋に、水から入れ、沸騰したところで、鰹削り節を
金属の細かい目の網に入れて、沈める。
これは、簡単に引き上げられるように、というためであるが、
そんな都合のよい網は、なにか、で、ある。
これは、お茶を煎れる、急須、に入っている籠のような形の
網、で、ある。
これがちょうどよい。
急須が割れると、この網だけ残るが、内儀(かみ)さんは
これを取って置いた。
これが、だしを取るのにちょうどよいことを
最近、発見したのである。
普通、味噌汁を作るのであれば、水を沸騰させて
鰹削り節などは、ここで入れ、だしを取り、
一度漉した後、実となる野菜を入れて、煮る。
筆者もこうしていた。
しかし、前に書いたこともあるように思うが、
野菜は水から煮た方が、つゆに、野菜のだしが出て、
より、うまい。
と、すると、だしは、後から入れた方がよくなる。
問題は、そのだし、削り節だけを、どう漉すのか、なのである。
そこで、この、急須の中に入っていた、金属メッシュの籠、
の登場、と、いうことになったのである。
実は、この方法でだしを取るための、
空のティーバッグのようなものも
売られているので、これでもよいのであるが、
この急須の籠であれば、当然ながら、
洗えば繰り返しなん度も使える。
ともあれ。
大根の葉っぱの、味噌汁に、鯵の塩焼き。
長茄子の漬物。(先週、仙台に出張した際に買ってきた。)
飯は、冷飯(ひやめし)のレンジ加熱。
うまかった。
(とりあえず、これで満足し、元々の目的である、
青魚の酢〆は、明日配信分で。)
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