断腸亭料理日記2007

いつもの朝、、、

小島町・路麺・アズマ

4月12日(木)朝

さて、朝、起きる。

毎日、ウイークデーの起床時間は、7時〜8時の間。
大概は、7時半〜8時、で、あろうか。

8時半過ぎには、オフィスに到着するように
このくらいの時間には起きる。
ちなみに、オフィスの定時は、9時、である。

東京のサラリーマンの平均通勤時間はどのくらいであろうか。
少なくとも、1時間以上、ではあろう。
筆者の場合、都営地下鉄大江戸線、新御徒町から牛込神楽坂。
ドアツードアで、歩く時間も入れて、ほぼ、30分。

まあ恵まれているといってよいかも知れぬ。

いや、恵まれているのではない。
通勤時間は30分以内。
旧江戸府(正確にいうと、江戸時代に町であったところに)
住みたい、というのが、それこそ子供の頃からの
願いであったから、がんばって、今の場所、
台東区元浅草に住めるようになった、のではある。

なにに付けて、職住近接というのは、よい。
これが本来の姿ではなかろうかと思う。

忘れ物も取りに帰れるし、呑んでタクシーで帰っても
知れている。
地震があっても、帰宅難民にならなくてもよい。
その気になれば、歩ける距離。などなど。

東京の通勤事情は酷すぎる。
筆者も育ったのは練馬区であるため、
私鉄沿線の通勤、通学を経験してきたが、
1時間以上もかけて、満員電車で通勤通学をするのは
まったくもって、疲労もすれば、金も掛かる。

電車の中で、本が読める、読書時間が持てる、
などというのがメリットのような気もするが、
そんなことは錯覚である。
読もうと思えば、むろん自宅でも読めばよいのだし、
通勤時間など、短ければ短い方がよいに決まっている。

あとは、庭付き一戸建てが、どうしてもよい、
のかどうか、であろう。

筆者の場合、そんなことよりも、
町の便利さがいいし、一戸建てのメンテナンス費用と
手間を考えれば、マンション暮らしの気軽さを取る。

ともあれ、そんなわけで、30分の距離に住んでいるおかげで
この時間に起きても大丈夫、というわけである。

今日は、どうしたわけか、30分ほど早く、
7時に起きてしまった。

早く起きても、なにをするわけではない。
NHKのニュースをぼんやり見ているだけ。

7時半からは、NHKのBSに替え、
朝の連ドラを見る。

これは、まあ長年続けている習慣である。
朝の連ドラに、特段深い思い入れがあるわけでもない。

民放は、うるさくて、つけていられない、
というだけかもしれない。

7時45から動き始め、洗顔、着替え、8時に家を出る。
そんなところ。
(内儀(かみ)さんはこの時間には既に出ている。)

朝飯はどうしているか、で、あるが、
週に二回は路麺、アズマで、ある。
路麺は、新御徒町駅すぐの、
清洲橋通りと春日通りの交差点、
アズマ、で、ある。

ここは、路麺でも大きい方かも知れぬ。
もともとは隣にあったラーメン屋を、一つの店にしたらしい。

このため、調理場が二つあったり、
カウンターも二ヶ所に分かれている。
また、働いているのも二ヶ所に二人ずつと、
四人でやっている。

ここは立ち喰い、ではなく、一応、スツールがある。

暖簾をくぐり、古ぼけたサッシの戸を開け、店に入り、
空いているスツールに腰掛ける。

大抵は、頼むメニューは決まっている。
「そばで、野菜かき揚げ」。

もしくは、春菊。

今日は、ちょっと変えてみようと思い、

「いかげそ」。

ここは、キャッシュオンデリバリー。
できたら、払う。


毎度、同じ時間のため、お客でも同じ人に
出くわすことも多い。
いつも、端っこの同じ席に付き、
「いつもの!」で、ご飯付きの定食を頼み、
中の二人の小父さんと、世間話をする。

「暑くなったね」「寒くなったね」
「桜が咲いたね」、、。

ぼんやり、そんな話を聞きながら、そばをすすり、
天ぷらを、食う。

ここは、茹で置きの麺に、天ぷらも揚げ冷まし。
つゆは、しょうゆが濃いのは、お約束で、気持ち甘め。

溶け出した天ぷらの衣がうまい。

やはり、このつゆとの相性は、衣が厚い、野菜かき揚げか、
春菊が、ベストであろう。

まあ、店に入って喰い終わって出るまで、
5分程度であろう。

喰い終わり、グラスの水を飲み、
「どうも〜」といい、「あ、どうも、ありがとうございます」
の声に、送られて、春日通りの交差点に出る。

佐竹商店街の入り口にある、新御徒町駅の入り口へ向かう。

筆者のごく普通の朝であった。


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