昨年同様、日暮里、谷中墓地にての花見である。
どうも、毎年、花見となると、記憶のなくなることが、
続いている。
花見スポットは多いが、この谷中墓地は穴場である。
墓地自体は、徳川慶喜が葬られているなど、由緒正しいものである。
谷中墓地、花のみごとさは、もちろんだが、墓地で花見をしよう、という人間は
そうは、いない。
さほど、場所をえらばなければ、前の晩から場所取りをすることもない。
俗っぽくもなく、なかなかに気に入っている。
さて、花見準備である。
ついでがあり、上野方面に出かけたため、
アメ横で、買い出しにする。
吉池の魚売り場を一回り。
いいだこ、穴子が目に付いた。
どちらも、煮よう。
それから、出来合いだが、卵焼き。
(出来合いにするなら、王子「扇屋」(甘くてうまい。)というこだわり、
も、あるが、ちょっと、面倒になり、やめる。)
さらに、ふきのとう。
味噌煮、と、いうのか、嘗め味噌のようなもの、にする。
作る。
穴子、しょうゆ、砂糖、酒で、比較的、濃い目に煮る。
煮すぎには、注意しなくては、いけない。
煮崩れてしまう。
20分程度煮て、しばらく、置き味をふくませる。
煮汁は砂糖を足し、煮詰め、例の甘ダレ(5,6年になるだろうか、
寿司屋で、穴子、げそ、などに、掛けてくれる、あのたれ、である。)に足す。
いいだこは、しょうゆと、酒のみで煮る。
これも煮すぎない。
たこは、煮過ぎると、水分が抜けて、硬くなってしまう。
ふきのとうは、さっと、湯がいて、細かく刻む。
鍋に、味噌(八丁味噌、西京味噌を半々。)砂糖適量。
ふきのとうは、苦味(それが、うまいのだが)があるので、
比較的甘めにする。
酒で伸ばし、細かく刻んだ、ふきのとうを加え、
さっと、火を入れ、出来上がり。
どれも、簡単である。
さて、花見当日。天気もよく、
今年は、記憶をなくさないで、すんだ。
穴子、ふきのとう味噌は好評であった。
酒は、毎年、吟醸系の濁り酒、と決めているが、
今年も、そうした。
濁り酒は、当然、生酒でもあり、呑みやすい。
なおかつ、吟醸系であれば、香りもいい。
さわやかな春。
花見には、ぴったりである、と思う。
たいてい、生のため、アルコール分も高い。
→酔いやすい、、、こういう図式でもある。
「酒なくて なんでこの世の 花見かな」
である。