断腸亭料理日記2006

下駄やと並木藪その1

■お知らせ

雑誌の原稿も上げて、鳥越祭りも終わり、
いよいよ、第一回断腸亭落語会、6/25(日)来週に
迫って参りました。稽古快調、、とまではいきませんが、
はたしてどうなることやら。
ご予約いただいた皆様には、心よりお待ち申し上げております。

                         断腸亭

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6月17日(土)第二食

さて、土曜日。
第一食は、人形町の路麺、そば好

帰宅後、声を出し、一度、稽古。
その後、しばらく仕事。

二時過ぎ、先日買った下駄の鼻緒がきつく、緩めてもらうため、
稽古がてら、浅草ひさご通りの下駄やへ行くことにする。

下駄は、今、これを入れて二足。
以前から履いていたものは、よく旅館などにもある、
ごく普通の駒下駄。

そして、今度買ったのは、少し幅の狭いもの。
ちょっとおしゃれ、というのか、粋な感じ、というのか、
前から、欲しかったものである。
(実を言うと、池波先生の写真で浴衣を着て、
下駄を履いているものがあり、その下駄が、
幅が狭いものであったのである。
どうも、それが、かっこよかった。)

浅草に下駄やも多いが、ひさご通りの、まつもと、という店。

ここは、以前に草履(ぞうり)を買ったところ。

草履にもいろいろなものがある。
なかでも、麻裏(あさうら)草履、と、いうもの。
池波作品はむろんのこと、落語などにも出てくるが、
ちょっと洒落者が履いている、という描写に使われる。
これもどんなものか気になっていたのだが、
ここで見つけ、買ってみたのである。

こうした草履はつま先を曲げて、ほとんど鼻緒には指をはさまない、
引っ掛ける程度で履くのが、粋。
先週の鳥越祭りなどでも活躍するが、鳶(とび)の頭などが
今でも履いている。

(ちなみに、祭りでは、草履は履かない。
彼らは、祭りでは草鞋(わらじ)、で、ある。)

しかしまあ、男の履物の世界も奥が深い。
ちょっとやそっとでは、わからない。

雪駄、などというものもある。
相撲取りや、『ヤ』関係の方々、落語家も履く。
これは、ペッタンコの草履。
ぴかぴか光った、白や黒のエナメルのものなぞもあったりする、あれ。
これも、表は、畳表を使ったり、竹皮だったり。
雪駄はまた、祭り用にも履く。

筆者も祭り用の雪駄、そして、先の麻裏草履と
何足かの草履を持ってもいる。

さて、以前から履いている下駄で、稽古がてら、ひさご通りまで歩く。
ひさご通りは、いわゆる六区の北側。
今回の噺は、15分から20分。
拙亭から、ひさご通りまで、ちょうどそのくらい。
天気もよく、ぶつぶつやりながら歩くと、半袖のシャツでも
汗ばむくらいである。

汗を拭きながら、鼻緒を直してもらう。

さて、汗もかいたし、小腹が空いた。
どうしようか。一杯引っ掛けるか。

六区もJRAのウインズ界隈は、焼きとんに、煮込み、といった、
露天に近いような呑み屋も多い。
筆者も、以前に少し競馬をやったこともあるので入ったこともある。
昼間っから、こうしたところで、一杯やるのも、よい、のだが、
予想紙も広げないで、入るのは場違いで間が持たない。

そば屋、にしようか。

よく行くところに、長浦尾張屋

などあるが、今日は、ちょっと構えて、並木藪へ行こう。
ひさご通りから、下駄を鳴らして、並木まで。


(今日はここまで、続きはまた明日。)



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