断腸亭料理日記2006

ポテトフライ

2月19日(日)夜

チキンライスといい、このところ、なにか食べたいものが
頭に浮かぶことが多い。

今日は、天気がよかったせいであろうか、
フライもの、それも、ポテトフライ、で、ある。

何回も書いているが、ポテトフライは、東京下町の
普通のお惣菜。
そして、池波正太郎先生の好物であった。

あまりの好物のため、少年時代、先生は友達から
ポテ正、と、呼ばれていたという。

夕方、田原町の赤札堂を覗く。
じゃがいも、は、いろいろあるが、、
小さめのメークインの新じゃが。
「茹でて、手で皮がむけます」などと書いてある。
これにしてみよう。

それから、少し売り場を見てまわると、
青柳刺身、が、半額(¥200)になっていたので、これと、
先月、ねぎま鍋にした、まぐろ

同じようなアラが、またあったので、
今日は、鍋ではなく、軽く煮付けよう。

帰宅。

さて、ポテトフライ。
これ、以前は、小さく切って、衣を付けて、そのまま揚げていたが
事前に、火を通しておく、作り方もあるようである。

そのまま揚げる場合は、じゃがいもへの熱の通りを考えて、
小さめに切らなくてはいけない。

今日は、一つ、先に熱を通しておくやり方で、
やってみよう。

いもは、金だわしで、きれいに洗う。
新じゃがであるから、剥かなくともよかろう。
小さめであるから、二つ切り程度の大きさ。
切る。

そして、蒸し器で、蒸す。

一応、串が通るまで。

弁当箱に衣の準備。

パン粉の箱と、
氷水、生卵、小麦粉を堅めに溶いた箱を用意。

筆者は、このやり方。
この方が、衣がしっかり付く。
小麦粉→卵水→パン粉、の順だと、
どうしても、工程が多い分、途中で取れてしまうことが
多いのである。

サクサクと、衣を付けていく。

揚げ油は、ラードを用意。
やはり、なんといっても、こうした肉屋系の揚げ物は、ラードが、うまい。

マグロの煮付けも同時進行。
マグロは一口大に切り、
鍋に、水から入れ、酒、しょうゆのみで、さっと
煮付ける。
これもやはり、煮過ぎないのがコツである。
そのかわり、煮汁は濃い目にする。

さて、衣をつけ終ったいもを、揚げる。

今日は、一度蒸してあるので、
衣に色が付けばよかろう。
比較的高温で、短時間で揚げる。

完成。

マグロもOK。
青柳は洗って、出すだけ。



ポテトフライは、ウスターソースが、
池波流、で、ある。

ビールを抜いて、食べる。

新じゃがである。
ホクホク、というよりは、しっかりした食感である。
これはこれで、うまい。

また、マグロも柔らかく、前回同様、
脂もあって、なかなか、うまい。

ポテトフライは、先に蒸しておく今回のやり方の方が、
よいかもしれない。一手間多いようだが、
小さく切ったいもに、一つずつ衣を付ける手間は、
かなり面倒、で、ある。

また、揚げるのも、火の通りの心配をせずにすむ。
ポテトフライ。もともとは、安くて、腹にたまる、
食い物、ということだろうが、どうしてどうして、
うまいものである。
また、とんかつソースではなく、
ウスターソースを使うのも、さっぱりしてよい。



断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月


BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2006