断腸亭料理日記2006

かに玉

12月13日(水)夜

どうしてだろうか、よくわからぬが、
今日は、かに玉、が食いたかった。

帰り道、ハナマサで材料を買う。
材料は、玉子、かに、ねぎ、きのこ類、筍、、そんなところであろうか。

玉子、ねぎは、ある。
かには、カニカマで、よかろう。

カニカマと、きのこはエリンギ、筍は水煮、を、買う。

かに玉というと、ご飯にのせると、天津丼になる。

以前に作っているが、大失敗をしている。

鬼門は甘酢であった、ようだ。
甘酢自体が嫌いなのではないが、酸味が強くなると、
筆者はだめ、の、ようだのである。

元来、日本人の男性は酸味に弱い、と、いう。
なぜだかわからぬが、これは一般的にそういわれているようである。

筆者も酢豚なども、基本的には、好物ではない。

市ヶ谷の中国飯店。黒酢酢豚が名物だというので頼んでしまい、

食べはじめてから、嫌いであったことを思い出した、などということもあった。

さて、帰宅し、上の自分のページをみながら
作り始める。

餡の準備。

鍋に水。
沸騰させ、中華スープの素、XO醤、しょうゆ、砂糖、塩胡椒。

味見。
甘めがよいのだろう。
筆者の鬼門である酸味は抑えるとして、甘さの強いしょうゆ味、
を基本としよう。

そして鬼門の酢。
レシピの半分くらいの量。米酢と、黒酢を入れ、軽く煮立たせる。

再度味見。よいかな。

野菜の準備。
エリンギは、縦に手で裂く。筍も繊維の方向に細く薄く、切る。
ねぎも同様、斜め切りで、薄く切る。

そのまま玉子とともに、焼いてもいいのだろうが、
エリンギは事前に熱を入れておいた方がよかろう。

油通し。
中華鍋に油を熱し、エリンギ、筍、ねぎの順に入れ、
お玉ですぐに上げる。

中華鍋の油は、一度、あける。

ボールに玉子3個を割りほぐす。
カニカマ、油通しをした野菜を合わせる。

中華鍋を煙が出るまで、加熱。
プロは、このまま、強火のままであろうが、
心配なので、一度火を止め
ボールの玉子を一気に入れ、ここで再点火。

お玉で中心に向かって、混ぜる。
徐々に、周辺部から固まってくる。

7〜8分(ぶ)固まったところで、返す、、、のだが、

これは、どうするのであったか、、
フライ返しのようなもので返すのか、、
鍋を振り、上に上げて、返すのか、、、

多分、鍋を振って、返すのであると思われるが、
なにか、今日は自信が持てない、、、

今日使っている中華鍋は、両手の付いたもの。
(広東鍋であったか、、。)
これは、振りずらい。
振って返すのであれば、片手の中華鍋がよい。
(北京鍋、か。これも、拙亭にはあるのだが、、。)

しかたがない。
フライ返しと、ヘラで、両方から持ち上げて、返してみるか。

よ、っと、、、っと、、、。

ベチャ、、、、。

折れてしまった、、、。

うーむ、、、どうしたものか。
二つ折れの、オムレツのような形になってしまった。

なんとか、広げ直すが、切れ切れである。

まあ、筆者と内儀(かみ)さんが食うのであるから、
これでもよいのだが、一計。

もう一個玉子を割りほぐし、これでつなごう。

切れ切れになってしまった上から、全体に一個分の
玉子をかけ、まわす。

もう一度、今度は慎重に、ヘラとフライ返しで、返す。

お。今度は成功。
リカバー、終了。

餡。
水溶き片栗粉を用意し、餡を再加熱、沸騰させたところに、
回しながら、水溶き片栗粉を入れる。

OK。
筆者、とろみ付けは、そこそこ、うまい。
ダマ、にはならないで、作れる。

皿にかに玉をのせ、餡をかける。


完成。

ビールを抜いて、食べる。

かに玉は、筆者にとって、やはり鬼門なのか。
随分と悪戦苦闘をしてしまった。

甘酢は、なかなか、よい。
筆者にも十分食えるものになった。
やはり、酢は少なく、砂糖は多目、が、よろしい。

玉子の方は、固まってしまえば、ほとんどわからない。
普通のかに玉、で、ある。

最後に1個、リカバーのために、つなぎで足した玉子が、
柔らか目で全体として、かえって、ふんわり仕上がっているようだ。

内儀さんに、折れてしまったことは、黙っておいて、
食わせると、まあまあじゃない、という。

悪戦苦闘の、かにたま。
まあ、今日はこれで、よしとしようか。


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