断腸亭料理日記2005

水餃子

12月10日(土)夜

さて、今日は、水餃子、で、ある。

朝は、人形町の、路麺、そば好、へ、いった。

そば好、うぶけや、の、前の人形町通りの街路樹も紅葉し、
もう冬。ビルに写った青空もきれい、で、ある。

この土日は、家で仕事、で、ある。

なぜ、水餃子、に、なったかというと、
仕事をしながら、つけていたテレビでやっていた、
百歳のお婆ちゃんが、作っていたのを視て、
食べたくなったのである。
(いわゆる満州引揚者のお婆ちゃんである。
この世代が、もう、そんな歳になっているのだと、改めて思う。)

05年7月焼売、いまひとつ・・・。

04年7月水餃子。自家薬籠中、の、もの、か。

99年7月蒸餃子、これは成功。

99年6月小籠包、あえなく、敗退。

水餃子、に限らない。筆者、点心もよく作る。

と、いうのは、よく、書き過ぎ。
実のところ、うまくできてるようになっているのは、
水餃子、のみ、では、ある。

点心の具は、基本は、同じようなもので、
皮が違う。

なかでも、水餃子が、最も、簡単なので、ある。

餃子を手作りをする、というと、たいていは、焼餃子、で、あろう。
そして、皮は、市販のものを使うのが普通。

しかし、筆者は、水餃子。そして、皮から作る。
これが、餃子、と、いうもの、で、ある。

賢明なる、読者諸兄は、ご存知かと思うが、
中国では、焼餃子よりも、水餃子が一般的で、ある。

特に、満州やら、北京などの、中国北部では、米食よりも、
小麦の粉食の、地域で、餃子は、おかずというよりは、
これで、おなかを一杯にする、という、主食、でもある。
そこで、庶民の食べる皮は厚く、食べ応え、が、ある。
これが、うまい。

そして、この地域では、水餃子が余った場合、翌日などに、
焼き直して、食べた、ものが、日本の焼餃子になった、のである。

さて、材料を買いに出る。
と、いっても、たいしたものは、いらない。
豚肉、ぐらい、で、ある。

豚肉も、脂が多いバラ、が、よい。
バラスライスを買い、叩く、ことにする。

帰宅し。

まずは、バラスライスを、微塵に、切る。
そして、両手に包丁を持って、二本で、叩く。
二刀流、で、ある。

ボールに移し、全卵、調味料を入れて、粘りが出るまで
よく練る、ので、ある。

調味料は、しょうゆ、紹興酒、ねぎとしょうがの絞り汁、
レモン汁、塩、砂糖、ラードなど。
中華のスープの素など、化学調味料も入れるのだが、
今日は、やめて、XO醤だけ、に、する。

ねぎとしょうがの絞り汁は、適当に切ったねぎとしょうがを
ミキサーに入れ、水を足し、回す。
そして、これを、裏ごし器で、漉す。
色々やったが、これが一番簡単で、ある。

この具を作る際に、一番の問題は、生、で、あるため、
味見ができないこと。
筆者の場合、肉の量から、各調味料まで、すべて、勘、で、ある。

ともあれ、よく練って、粘りが出て、
うまそうな、匂い、がしてきたら、ラップをかけて、置く。
何度か作っていて、この、置く、のも、点心には、
必要不可欠な、工程であることが、わかってきたのである。
粘りが出るだけでなく、点心には、豚肉に調味料の
味が馴染む、と、いうのであろうか、うまく、なるポイントである。

次。

皮、作り、で、ある。

別のボールに、小麦粉と、水。
これも、目分量。

うどん、などと同様、耳たぶ程度の堅さまで、練る。

小麦粉は、強力粉、薄力粉、どちらも、ある。
仕上がりの食感が、多少違ってくる。

うまく混ざって、よくこねられれば、こちらも、休ませる。
30分以上。

待っている間、仕事、に戻る。

3〜40分。
まずは、皮の生地。
直径、2〜3cmの細長い棒状に伸ばし、金太郎飴のように
1〜1.5cmの幅で切っていく。
そして、その一つ一つを手のひらで丸める。
くっついたり、乾燥しないように、片栗粉を、
打ち粉として、まぶす。

皮を、伸ばす。
丸めた、一つを、手のひらで潰す。
この時、正円になるように、するのが、ポイントなのであるが、
これが、なかなか、難しい。正円にならないと、伸ばしても、
不恰好なまま、で、リカバーは難しい。
潰した生地は、左手で端をつまみ、廻しながら、右手は、手のひらで
点心用の麺棒を転がし、リズムよく、伸ばしていく。

伸ばした皮にも、片栗粉をまぶす。
重ねると、くっついてしまうから、で、ある。
4〜5枚伸ばして、まずは、先に、包む。

寝かせておいた、ボールの具を、スプーンで取り、
皮は左手、中央に具をのせ、半分に折り
頂点をまずは、とめ、両側に向かってくっつけ、
折り目入れながら、よく、とめる。
水餃子は、茹でるため、密封されていることが、必要条件で、ある。

あとは、茹でる、だけ、で、ある。
茹で、は、特別なことは、ないと、思う。
茹で過ぎない、ことぐらいで、あろうか。

沸騰したお湯に入れ、2〜3分で、皮が、透き通ってくる。
長くとも、3〜4分も立てば、茹で上がり、で、ある。


まずは、味見、で、ある。
ビールを抜いて、黒酢、のみをつけて、食べる。

ふむふむ、まあまあ、であるが、ちょっと、味が薄い。
やはり、味見ができないのが、難しいところである。

1回戦はとりあえず、平らげ、2回戦。
具に、しょうゆ、塩、気持ち紹興酒を足し、少し、練る。
2回戦。

よくなった。
都合、どのくらいになったのであろうか。
食べながら、呑みながら、作っては食べ、作っては食べ。
段々、酔っ払い、調理、に、なっていく。

うまかった。



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