有楽町・交通会館断腸亭料理日記２００５
有楽町・交通会館9月30日（金）昼
今日は、午後から有楽町の東京国際フォーラム。
１３時過ぎ、有楽町で昼飯といえば、ジャポネ、、
と、思ったら、、店前の衝立（ついたて）の角を曲がる程の列。
相変わらずの人気である。
まあ、待っても、１５分〜２０分程度で、あろうかと思われるが、
今日は、やめておく。
さて、どこにしようか。
久しぶりに、交通会館の地下で、チャンポンにしてみよう。
交通会館は、有楽町の東口駅前。
パスポートも取れる、施設、で、ある。
いつ頃できたのであろうか。
３０年以上前、で、あろうか。
（株式会社東京交通会館、の設立が、昭和３８年、という。
ひょっとして、この年に、このビルはできているのであろうか。
昭和３８年。筆者の生まれた年である。４２年前である。）
もっとも、ジャポネもそうであるが、交通会館の地下も
いかにも、古いテナントが多い。
ミテクレが古い、というのもあるが、それ以上に、
なにか古い匂（にお）いを、発している。
これは、なんであろうか。
筆者らが、子供の頃であった、昭和３〜４０年代の匂い、なのであろうか。
その頃の、東京のサラリーマンの匂い、で、あろうか。
筆者などからすると、大人のサラリーマンの匂い。
有楽町、日比谷、大手町、、、。あたりであろうか。
きれいになって、テナントが入れ代わって
いるところもあるが、まだ、少しは、残っている。
古い、オフィスビルの地下街。
この頃の、ビルの作りは、階段が広く、大きく、
大理石なども使われていて、重厚。天井も高い。
まだまだ、そんなところも残っているが、
いずれ、時間の問題で、先日の汐留や、丸の内、
日本橋あたりのように、再開発されていくのであろう。
そして、どこも似たような、感じになっていく。
断っておくが、筆者はなにもノスタルジーのようなものだけで
言っているのではない。
再開発後のビルは、魅力、そそるもの、に乏しい、と、思うのである。
テナント料が高いため、致し方ないのかも知れぬが、
おしゃれだが、値段ばかり高い、チェーンのレストランや
○○プロデュースの○○、、のような店。
ジャポネや、路麺のようなものを入れろとはいわないが、
個性があり、値段も含め良質なテナントを、
もっと入れられないものであろうか。
考えてみれば、これは、なにも今始まったことではない。
お台場、有明、なんぞを、思い出しても、そうである。
10年前でも20年前でも基本的には同じであった。一様に、同じ顔である。
最近の再開発ラッシュで、目立つだけである。
30年前、40年前までさかのぼって、
やっと、匂いのある、それも、男の匂いのある、
テナント街にいきあたるのである。
きれいで、おしゃれなだけが、居心地がよい、
のではない、と思うのである。
（まあ、最初から、汚く作ろうとは、誰も思うまいが・・・。）
またまた、ゴタクが長くなってしまった。
長崎チャンポンの桃園、で、ある。
この店は、随分前だと思われるが、会社の上の人に連れてこられた。
チャンポンや皿うどん、汁ビーフンの店である。
ビル自体が、古いため、当然、店も古い。
カウンターとテーブル席。
食券を買う。
１３時過ぎで、客はぱらぱら。
１２時台であれば、もう少しいるのかと思うが、
先の、ジャポネの長蛇の列と引き比べると、
ちょっと寂しい。
皿うどんの、大盛を頼む。
運ばれたところ。
なぜか、レンゲが立っている。
食べ始める。
筆者、本場長崎の皿うどん、なるものが、本当は、
どんなものなのかは、知らない。
麺（うどん、なのか、、。）は、太く、ゴワゴワ、と堅め。
スープは白濁し、炒めた具材と一緒に、煮立ててあるのであろう。
味は濃い目。
このあたりが、昔の味。
昔の東京のサラリーマンの味である。
決して、上品なものではないが、このくらいが、うまいのである。
具材は、錦糸玉子が上に載り、
野菜は、もやし、キャベツ、にんじん、にらなど、
肉は、鶏肉、肉だんご、さつま揚げ、そして、
鶏から揚げが、なぜか一個。
ハフハフ、いいながら、スープまで、完食。
実は、このようなチャンポン屋、10年ほど前には、
もう少し、都心にあったように、思われる。
この味も、筆者にとっては、なくなってほしくない、
東京の味であると思っている。
追伸：この写真、チャンポンではないか、とのご指摘が読者の方からありました。
数日前のことですが、正直自信がありません。もともと、チャンポン、皿うどんに
詳しいわけでも、ありません。しかし、こいうもので、あんな味で、うまい！、ということは
紛れもない、事実です。
（改めて、確認してみます。05/10/18）
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