断腸亭料理日記2005

牛込払方町・鳥料理・よしだ

5月27日(金)昼

さて、今日は、市谷・牛込ランチであるが、ビストロではない。

ここ、昼の、筆者の勤める会社の社員比率は90%以上であろう。
なかなかおもしろい店で、一度書いておきたいのである。

社員の間では、トリヤ(鶏屋)、と、呼んでいる。

場所は、払方町。

町名の由来は、将軍の手回り品および、下賜品を扱う、
払方納戸同心の拝領屋敷であったことによるが、
江戸期の内に、既に、町屋であったようである。

江戸の頃

さて、トリヤ。

牛込中央通りから、路地を入ったところ。
小さな店である。

カウンターと、2〜3のテーブル席、六畳ほどの座敷。
お世辞にも、きれいとはいえない。

鶏屋であるわけだが、昼は、チキンカツとチキンカツの卵とじ、
親子丼しかない。
(ちなみに、親子丼を頼む人はほとんどいない。)

¥850。

そして、先のメニューの呼び名が、通称になっており、
皆、その通称で頼む。

チキンカツは、「ソース」。

卵とじは、「セパ」。

ソースはわかりやすかろう。
いうまでもなく、カツにはソースを付けるからである。

「セパ」とは、セパレートの「セパ」である。
そう。ご想像の通り、元はチキンカツ丼であったのであろう。
丼に乗り切らないので、別皿にし、これを、セパレート、
セパ、と、呼ぶようになったのである。

筆者の入社した、18年前には既に、この“システム”が
出来上がっていた。
(筆者もいい歳だが、この店も、古い、、。)

「ソース」も「セパ」もそれぞれ、チキンカツ二枚ずつ付く。
そして、それぞれ、半々、つまり、一枚ずつ、チキンカツと
カツとじの2種類が付く、はんはん、というものも作ってくれる。

これは、その、はんはん、である。
チキンカツには、キャベツと、ポテトサラダが付く。
そして、チキンカツのカツとじ。

これに、お新香と味噌汁、丼飯である。

これはもう、“わしわし”と喰らうしかない。

飛び切りうまい、ということはないが、界隈では
味のある、なくなってほしくない、店の一つである。




地図

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