断腸亭料理日記2004

新宿西口メトロ食堂街

永坂更科布屋太兵衛

12月1日(水)夕
18時過ぎ。

新宿で得意先終了。
微熱がある。

今年は、本当によく、風邪を引く。

なにか、さっと、食べて帰ろう。

路麺ではないが、立ち喰そば。

永坂更科布屋太兵衛は、麻布永坂に寛政年間から店を構える
そば屋の老舗である。

この、立ち喰い、がある。

場所を文章で説明するのは、かなり難しいところにある。
位置は、地下鉄丸の内線、
新宿駅の西口側の改札の、上あたりであろうか。

改札の階よりは、一階上の階になる、メトロ食堂街、にある。

座って食べるところもあるのだが、その脇に、立ち喰いコーナーがある。

立ち喰いだが、看板であろう、少し高い。

ここの、肉天、というのが、うまい。

温かいものも、冷たいものも、あるのだが、
筆者は、この、温かいそばが、気に入っている。
新宿駅あたりで、ちょっと小腹すくと、必ず、寄ってしまう。

脂身のある角切りの豚バラ肉と、ねぎのかき揚である。
立ち喰いとは言え、老舗そば屋の天ぷらで、
豚肉、それも、脂身のある肉を入れたかき揚、というのは
珍しい。

それ以上に、豚バラ肉のかき揚自体、あまり見たことがない。

どうして、こんなメニューができたのか。

誰かが、「賄(まかな)い」のメニューだったのでは?、と
言っていた。あるいは、そうかも知れない。

かき揚自体は、固めの衣で、ぶ厚い。

そして、つゆが染みて、柔らかくなった衣と
脂身がなんとも言えず、うまい。

うまいので、他の立ち喰そばでも、やってもらいたいほど、
好きである。

肉天そば、B級であるが、なかなか秀逸なメニューである。


※皆様も風邪には、ご注意を。喉に来ますね。

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