断腸亭料理日記2004

市ヶ谷・中国飯店2

10月28日(木)昼食
さて、昨夜は異動した部門の歓迎会であった。

二日酔い。

朝は、立ち喰いそば、で「月見そば」。
二日酔いの胃には、卵がよい。

昼近くなっても、依然として、ぱっとしない。
昼飯は、なににしよう。

担々麺という手もあるが、辛くて酸っぱい、酸辣湯麺。

今日は、これで行こう。

昼から外出。市ヶ谷の中国飯店にしよう。

黒酢酢豚で有名、中国大使館にいたシェフ、で、嫌いな酢豚(この時は
魚であったが、)を食べるハメに、なってしまった。

ここであれば、酸辣湯麺もうまい、であろう。
酸辣湯。サンラータン、スオランタン、などともいう。
やはり、元々は、四川料理。

相席で大きな円卓に座る。
メニューをもらうが、担々麺はあるが酸辣湯麺は、
ランチの麺のメニューにも載っていない。

ウエイトレスに聞いてみると、「できる。」とのこと。さすがである。
我がままを聞く、というのも、ある種、高級且つ、名店の条件か。
念押しに、「¥1500ですが、、よろしいいですか?」と聞きに来た。
ここのランチの麺の値段は、¥2000のフカヒレ麺も、あるにはあるが、
ほとんどが、¥1000。

行ってみましょう!。

我がままメニューのためか、若干時間がかかった。

運ばれる。

やはり、真っ赤。
香菜が載っている。これは、筆者弱い。

スープを一口。
トロミがあり、酸っぱ辛い。(酸辣湯であるから、あたりまえである。)
やはり、黒酢なのか、心なしか、酸味にコクがあるような気がする。

一般的な酸辣湯のレシピでは、胡椒の辛味、を利かすのであるが
これは、あまりしないようである。唐辛子の辛味であろう。

具は、豆腐、鶏肉、筍、生椎茸、ハム(中華ハム?)、溶き卵。
いずれも、細く切られている。

そして、トロミのスープの下には当然、麺が入っている。

毛穴全開。汗が滝のように、落ちる。
お絞りで、汗をぬぐいながら、食べ進む。

麺を食べ終わった。普通のラーメンであれば、
基本的には、ここで、スープを完飲するかどうか、考えるところ
で、あるが、今日のものはもともと、酸辣湯。

スープが主役である。

飲み干さなくてはならない。

辛いし、酸っぱいが、やはり、それだけではないところが、
中国飯店である。スープ自体のダシ感も強く、うまい。

これ、四川料理というよりも、中国大使館の元シェフ作。
北京流なのではないだろうか。
(北京料理と、いう意味ではない。)

スープを飲んでいるうちに、沈んでいたナマコが出てきた。
乾燥物を戻したものかと、思う。ダシであろうか。
(四川の酸辣湯のレシピでは入れないような気もする。
やはり北京流?)

もちろん、スープも完飲。

これで、アルコールも完全に、抜け、胃も、活性化。

うまかった。

何を頼まれても、どんとこい、という、懐(ふところ)の深さ、
平均点の高さ、万人受けする味でありながら、かつ、洗練された味。
そんな、形容詞が合っていよう。

サービスも高級店にありがちな、敷居の高さや、
いやみな感じもなく、自然。

恐るべし、中国飯店。!!さりげなく、レベルは高い。




HP




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