断腸亭料理日記2004

牛込二十騎町・

仏料理・ブッフ・ア・ラ・モード

10月4日(月)昼
前にも書いているかも知れぬが、
筆者の仕事場のある、新宿区の市谷・牛込界隈は
古い町名がそのまま残されていることで、
都区内でも有名である。

今の防衛庁のある区域は、一帯が、広大な尾張徳川家の
屋敷。これを筆頭に、大小の旗本屋敷、または、組屋敷があった。

今日の二十騎町。旗本八万騎ではないが、二十軒の旗本屋敷が
固まってあったのであろう。(詳細は筆者未調査。)

この二十騎町は、先日の、「ラビチュード」のある、南山伏町、
近藤勇の試衛館のあった、甲良町、などに接している。

筆者の、オフィスからは目と鼻の先でありながら、
この界隈、先に述べたように江戸の頃の地割そのままのため、
道が、入り組んでいる。このため、通勤などでも
滅多に、通らない道であり、存在すら知らなかった。

なにか、「市谷・牛込ビストロランチ行脚」と
いう色彩が強くなってきた。

店のHPによると、昭和初期の首相、浜口雄幸の屋敷跡に
建てられた建物であるという。
開店は2001年。

看板もなく、瀟洒なデザイン。
いわゆる、隠れ家風、を演出しているのであろう。

入ると、すぐに、バーカウンターがある。
店のキャッチコピーにシガー(葉巻)・プレイスというのがある。
ここで、葉巻を吸うのであろうか。

左側はいると、客席。
中は、くの字曲がっているが、思ったより広い。
テーブルで20卓ほどあろうか。

ランチはデザートがバイキング形式で食べ放題。
真ん中のテーブルに、置かれている。

12時ちょい過ぎ。ほぼ満席である。

座ると、プリフィックスのパスタランチ
¥1260のメニューを渡される。
他にも、いくつか、あるが、ほとんど、これであろう。

既定の前菜と、いくつかのパスタの中から選ぶ。

リゾットもあり、パルメザンチーズのリゾット。
ちょっと、珍しいので、これにしてみる。

前菜。
スモークサーモンのマリネである。
生野菜が添えられている。
サーモンは、よくみる、スモークサーモンよりも
スモークの度合いが高い。自家製であろうか。
なかなか、うまい。

生野菜は、レタスが切られてから、若干時間がたっているのか
切り口が、黒ずんでいる。

さて、リゾット。
他にも、ゴルゴンゾーラのものもあった。

チーズのリゾットは初めてであるが、
なかなかうまいものである。

先日の「グー」のムール貝のリゾットよりも
柔らかく仕上がっている。チーズの場合、
この方が、あっているのであろうか。

よい具合である。
また、よく味のしみこんだ、
カリフラワーなどの野菜もうまい。

大盛でもあれば、と、思えるほど
瞬く間に、食べてしまった。

これは、自作してみても、よいかも知れない。

デザートに、ケーキ3種ほど。
プリン、ティラミス、チョコレートムース。

これで、¥1260は、リーズナブルであろう。
ウエーター(ギャルソン?)のサービスも
立込んでいながら、なかなか、気を配ったものであった。

最後に。
隣のテーブルに、乳幼児を連れた二人連れの女性がいた。
赤ん坊も二人。当然ながら、暴れる、泣き叫ぶ。
辟易とさせられた。

近所に住んでいるのか、とも思う。

こうしたお洒落な店で、友達同士、
ランチでも食べたい、というのも、わからないではない。

しかし、お洒落を気取りたいのであれば、
ベビーシッターを頼むなど、
それなりに代償を払う必要はあろう。
その金銭的余裕がないのであれば、来てはいけない。

ファミレスでは、ない。マナー違反。

子供に、ゴルゴンゾーラのリゾットをやっても
食べるわけがない。
食べさせられた子供も可哀想である。

店舗HP

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