断腸亭料理日記2004

浅草・洋食・ヨシカミ

8月30日(月)夜
さて、さて。
なにを食べようか。

珍しいことではあるが、サラダが食べたくなっていた。

それも、洋食屋のサラダ。
マヨネーズのサラダである。

たいていの洋食屋はマヨネーズを手作りしている。
それぞれ工夫を凝らしているのであろう。
マヨネーズというと、日本人の舌には、キューピーが
完全にスタンダードになっている。

その中で、洋食屋のマヨネーズは新鮮に感じることが多い。

少しおそくなったので、
浅草、ヨシカミに決める。
今、筆者には、一番安心できるところでもある。
(昼食は、いまひとつであったため、ここは、外さないところに
しなければならない。)

過去のヨシカミ

2004・05・19

1999・10・23

銀座線を田原町で降り国際通りを北上。
ROXの角を曲がりROX2の裏である。

そういえば、浅草住民の悲願であった、ツタヤがROXに来た!。
浅草というところ、この手の、若者向け業態、というのであろうか、
を利用したいとなると、不便な思いをする。
レンタルビデオもそうであるがオートバックスなどのカー用品店、
ホームセンターなども近くにない。
ツタヤであれば、北千住か亀戸、筆者はむしろ、勤めが近いため、新宿。
カー用品であれば、近くは亀戸、
東雲のスーパーオートバックスまで行く人もいる。
言問通りにある、おでん屋大多福(おたふく)の、
同年輩の店の方(若旦那であろうか)と
この件で盛り上がったことがあった。
住んでみなければわからない「浅草」である。

閑話休題。

ヨシカミ。8時台である。まだ、そこそこに、混んでいる。
ここは、浅草の老舗にしては比較的遅い10時までやっている。

今日は、珍しく、奥のカウンターへ通された。
表のカウンターの方が、夏は、調理の熱で、暑い、というのもあるが、
作っている、きびきびとした調理人達の手際が見られて面白い。

コンビネーションサラダと、かにクリームコロッケにする。
食欲がいまひとつのため、いつものチキンライスは
よしておく。

ビール。

今日は、キリンであった。
ここ、スーパードライとキリンラガーと両方ある。

さて、お目当てのサラダ。

やはり、うまい。

カウンターで何度も作り方を見ているが、
普通の店では、野菜を盛り付け、マヨネーズなり、ドレッシングを
上からかけるだけであるが、ここは違う。

キュウリなども皮を剥いて、ていねいに切られており
それぞれの野菜をあらかじめボールに取り、マヨネーズで和えた後
盛り付けてある。
(この和えている手付きもよい。両手でボールを持って振りながら
カッツ、カッツ、カッツと、和える。この動きが小気味いい。)

つまり、下の方の野菜にも、均等にマヨネーズがからんでいるのである。

細かいことであるが、食べる者にとっては、これが
“行き届いた”ていねいな仕事である。

また、ここのマヨネーズは酸味がさほど強くない。これもよい。

かにクリームコロッケ。
直径5cm弱の小振りのボールをちょっとつぶしたような形。

ウスターソースをかけ、ナイフで切る。
初めてではなかったかと思うが、ヨシカミらしい味を、
あらためて、確認した。

下町らしいというのか、用は、味が濃いのである。
ソースなどかけなくともよいほどに、味が濃いホワイトソース。

やはり、筆者、こうした、はっきりした味が好みなのである。

マッシュルーム、にんじん、ブロッコリーなどの野菜も
細かく切られて入っている。

うまかった。



ヨシカミ




断腸亭料理日記トップ | 2004日記リスト1 | 2004日記リスト2 | 2004日記リスト3 | 2004日記リスト4

2004日記リスト5 | BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2004