断腸亭料理日記2004

sugita浅草寿町・とんかつ・すぎ田

7月3日(土)夜
有名店である。

とんかつの発祥は、上野であるという。
ポークカツレツが和食となり、とんかつとなった。

(そういう意味では、とんかつは、上野浅草の郷土料理?と言っても
よいのではないだろう、か、。)

上野では双葉、蓬莱屋が有名である。

この店も、拙亭のごく近所。
カウンターと奥に座敷。

やはりここ、店主でありシェフの親爺さんが秀逸である。
ひげをはやし、眼鏡をかけ、背の高いコックの帽子をかぶっている。
カウンターの向こう、二つの揚げ鍋の前に陣取っている。

親爺さん、店が立て込んでくると、言葉が荒くなる。
内儀(おかみ)さん(であろうか、、)に、なにかを言い付ける。
内儀さんも忙しく、なかなか、手が回らない。

と、一度目、二度目、まだである。そして、三度目、、、、。怒鳴る。

親爺さん、江戸っ子であろうか。いかにも、江戸っ子的な
怒鳴り方、切れ方なのである。

聞きなれない人には、怖く感じられるかも知れない。
筆者などは、、失礼な言い方かも知れないが、
むしろ、微笑ましくさえ思えてしまう。

「三番さんのセットは?」(普通のトーン)

「三番さんのセット!」(ちょっと上がる。)

「三番さんのセットだって言ってんだよ!!」(ピキッ。)

それもこれも、この親爺さん、客のことを考え、
すべてのものに気を配る、というところから来ている。

ともあれ、とんかつ。

いつも、筆者はロース。
厚さは1.5cmはあろう。ぶ厚い。

温度が違うのであろう、先の二種の揚げ鍋で
二度揚げする。

ぶ厚い上に、しっかりした肉である。
しかし、やわらかく、とても、しっとりしている。
脂身もくどくなく、とてもうまい。

肉の選び、切り方、揚げ方(火の通り方)。
すべてに細かい神経を使っているのであろう。

また、うまいのが、豚汁。具はにんじんと大根。
この味噌はなんであろうか?麹の香りが強い。

また、微妙な辛味がある。
山椒であろうか、唐辛子であろうか。

ご飯もうまい。
やはり、シャキッと固めに炊かれている。

とてもよい店である。

ロース¥1800

すぎ田
TEL 03-3844-5529
〒111-0042 東京都台東区寿3丁目8−3 

地図

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