断腸亭料理日記2025

断腸亭イタリアへ行く その12 フィレンツェ〜パレルモ1

4741号

引き続き、フィレンツェ。

[io osteria personale]。イオ・オステリア・ペルソナーレ、か。
訳すと、私の個人的居酒屋といった感じ?。経営者がいて、
シェフは固定しないという形らしい。
十分腹一杯。そして、やはり、これなに?という挑戦的なもの
もあり、なるほどイタリア、ヨーロッパの先端の料理はこんな
感じなのか、と、刺激的であった。
イタリアンもフレンチも先端ではもはや違いはないのかもしれぬ。

ここ、サービスもさすがにちゃんとしていた。
会計をし、タクシーを呼んでもらえた。

外に出てみると、これ。

なにかというと、門。
フィレンツェの市壁(城壁)のサン・フレディアーノ門
(Porta San Frediano)。
フィレンツェはヨーロッパの古い街らしく街と外を区切り
街を守るための門、壁があり、それも時代によって段々に
大きくなっていたよう。この門と壁は13〜4世紀頃のものらしい。

きたタクシーでホテルへ戻る。

翌朝、チャックアウト。シチリア、パレルモへ移動。
フロントでタクシーを呼んでもらい、空港へ。

11時頃の出発。パレルモへの直行便はなくローマ経由。

ファルコーネ・ボルセリーノ空港。パレルモ市街からは
西に少し離れた海岸沿い。
鉄道もあったようなのだが、とりあえず目に付いた
バスに乗ってみる。まあ、着くであろう。

シチリアはイタリア本土よりも乾燥しているか。

サボテンも生えている。
そうである、もう一つイタリアの庭木、街路樹などだが、松を
かなりよく見る。松は日本人にはかなり馴染みがあるので
目に付いたのである。

こんなやつ。
調べると、イタリア語でpino、和名イタリア笠松といって地中海
沿岸に広く自生しているよう。(ちなみにご存知、童話のピノキオ
(Pinocchio)はイタリアのものでゼペット爺さんがピノキオを
作るが、この木が実は松。ピノからのピノキオらしい。さらに、
この作者カルロ・コッローディ(Carlo Collodi)はフィレンツェ
出身とのこと。フィレンツエにももちろん松は生えていた。)

もちろん、写真のように日本のように曲げたりし、庭木として
きれいに形を作っているわけではなく、さりとて自然でもない、
邪魔にならぬように切っているだけなのであろう。なにか、
その姿が新鮮であった。松って自然にしておくとこんなふうに
なるんだと。ともあれ、1時間弱で、パレルモ市内。

地図

気候。フィレンツェと比べるとだいぶ南で島だからか、かなり暖か。
昼間は15℃を越えて、20℃近くなっているのか。コートなしは
ちょっと寒いが、気持ちがよい。

パレルモでの宿泊は民泊といってよい、個人で貸している部屋。

パレルモ市内、最寄そうなバス停で降りて、ちょっと
やはり距離があったのだが、重いスーツケースを引いて、
たどり着く。古い街なので石畳にガタガタの歩道、なのである。

着いたのだが、ここで問題が発生。
先にフィレンツェで、内儀(かみ)さんがスマホを失くした
ことを書いたがこの部屋の予約を内儀さんがしており、Lineの
ような通信アプリ、WhatsApp(ワッツアップ)で連絡を取って
いたのである。しかし失くしてしまったので、先方からの連絡を
受け取れなくなっていたよう。ともかくも、1時間程度待ったが、
私のスマホで連絡が付き、無事、先方夫妻が来てくれて、部屋に
入れた。同年配くらいか、なかなか気のいいお2人であった。

部屋はリビングとベッドルームの2部屋。広すぎるくらい。
洗ってあるたくさんのタオル、IHのキッチンもあり、
洗濯機もある。

この建物の1階にはカフェテラス[Ferraro]が入っており

夜は早いが、朝からやっているので、便利であった。

前のビル。

州の旗と、イタリアの旗と、EUの旗が掲げられ、
一応、国の持ち物のようなのだが、ご覧のようにたくさんの
落書き。シチリア、パレルモはシチリア州の州都で、それこそ
古代ギリシャローマ時代からのとてもとても古い街なのだが、
やはり多少治安はよろしくない、のか。

この日は疲れて、日本から持ってきたカップヌードルと
フィレンツェで買ったビールで済ます。

2月19日(水)

そう。この部屋はシャワーのみ。もちろん、お湯は出るので
問題はない。こちらの水は、硬水。人によるのであろうが
これでシャワーを浴び、頭を洗うと髪がゴワゴワになり
爆発する、と。うちの内儀さんはそうなのだが、私は
髪質が細いからか、日本の水よりもずっとよい。しっかり
してくる。癖毛なのだが、これもあまり出ない。

朝飯は、下の[Ferrano]へ買いに行く。

昨日、大家さんを待っている間にも、店の主人のお兄ちゃんに
会ってはいたが、朝は若いお嬢さん二人。
基本、パンやなのだが、クロワッサン、ブリオッシュなど
定番ものに、デニッシュ、アランチーノ(arancino)
=ライスコロッケに、日本の調理パンのようなものもある。
ちなみに、アランチーノはシチリア発祥で、いわば本場。
(一般にはarancinoのようだが、パレルモではarancina
(女性形)が使われるという。)

朝なので胸を張ってカプチーノ。パッケージデザインも
ちょいとお洒落。

2人で3つ買った。

イタリアはこんな街のパンやでもチェーン店でも、希望が
あれば、ちゃんと温め直してくれる。

日本にもありそうな、チーズにトマトソース、右が
大きなソーセージ入り。

書いている通り、ハム、ソーセージがイタリアは
かなりうまいので、こんなものも、うまい。

これがアランチーノ(ナ)=ライスコロッケ。

中はチーズなども入っている、リゾットといってよいのか。
以前に同じシチリアのリゾート、タオルミーナで食べた時には、
かなりひどかったのだが、やはりあれは観光リゾートで、
例外であった。

 

つづく

 

 

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