断腸亭料理日記2024

資生堂パーラー銀座本店

4636号

9月3日(火)夜

さて、火曜日。

銀座の資生堂パーラー

今日も内儀(かみ)さんの希望
今年の2月以来。

18時の予約。

今日は晴れて暑くなった。
最高気温が34.1℃(12時42分)。
ただ夕方はやはり、雨模様。

日中は暑いが、台風後なんだか少し涼しく
なったよう。

稲荷町から銀座線で銀座まで。

相変らず、銀座の街は7〜8割は外国人観光客。

オニツカの銀座店が銀座通り沿いにあるが、観光客が
群がっている。国際的人気ブランドであることに
今さらながら気付かされる。

資生堂パーラー到着。
入って名乗る。

お待ちしておりました、と、お嬢さんがエレベーターを
開けて、4Fのボタンを外から押してくれる。

4Fに着き、被ってきたパナナ帽を預け、テーブルヘ。

七割方埋まっている。

声の大きな場違いな客は今日はないよう。

掛けて、ビール。

生もあるが、ここはやはり瓶をもらいたい。
プレミアムモルツの小瓶。

注文は、私はやはり、いつも通りになってしまう。
ここは池波レシピの最高峰の一軒といってよいだろう。

ミートクロケットとチキンライス。
私にとっての伝統メニューである。

内儀さんはビシソワーズとハンバーグステーキ、ライス。

ビール。

なぜ瓶を頼むのか。
帝国ホテルも同じだったと思うが、グラスへの注ぎ方が
ここも芸術的、なのである。

二人なので、二人のウェイターとウエイトレスがきて、
同時に注ぐ。ゆっくり、ゆっくり、泡をほどよくたてながら
そして、泡をグラスの上に盛り上げ、ピタッと止める。
明らかに、訓練されている。

これが見たいのである。

拍手!。

内儀さんのビシソワーズ。

下が氷水。

一口もらったが、とても上等。
上品。

キンと冷えている。
にんにく?、その他なにが入っているのかわからぬが、
濃厚だが、重すぎず、満足度は高い。

そして、私のミートクロケット。

肉の入った、クリームコロッケ。

下はトマトソース。

まったく、皆が知っている料理なのだが、
やはり、最高峰であろう。

肉は、細かめに切ってあるのだが、存在感もある。
クリームは極上にクリーミー。
バターをたっぷり使っていると思うのだが、
くどすぎない。絶妙な塩梅、なのであろう。

内儀さんのハンバーグステーキ。

デミグラスソース、きのこ。
クレソンにじゃがいも、にんじん。
やはり一口。
私はここのデミグラスソースを食べたのは
初めてかもしれぬ。
口当たりはよいのだが、多少苦みに傾いたもの
のように感じる。
ハンバーグは今風の肉汁ジュワではなく、
しっかりとした肉感のあるもの。

そして、これ。

大層な様子だが、チキンライスに付いてくる、薬味。

らっきょ、みかん、福神漬け、玉ねぎのしょうゆ漬け。
みかんは、子供の頃にたべた缶詰のみかんのようだが、
適度な甘味。
だが、なんといってもうまいのは、玉ねぎ。
ここオリジナルだが、これだけ買いたいほど、うまい。

そして、トリの登場、チキンライス。

まあ自分でも作るし、どこの洋食や、にもある。
では、なにが違うのか。
細かく書くと、いろいろあるのだが、
万事にほどよいといったらよいのか。

適度にパラパラ。適度な酸味。
全体として統一感。

もちろん、ケチャップではなく、トマトソース。
鶏肉は、先にトマトで煮ているよう。
普通は同時に味付けをすると思うが、
もちろん、それぞれ適切な味付けがある。
最適化している、ということであろう。

これが一皿では盛り切らず、二皿。

以上。

テーブルで会計、16,750円也。

やはり、サービスも含めて、日本の洋食の
最高峰の一つ、で、あろう。

ご馳走様でした。

 

資生堂パーラー銀座本店

 

 

 

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