断腸亭料理日記2024

煮いか〜やりいか

4551号

4月24日(水)夜

今日は曇り。

最高気温は16.5℃(1時15分)。

多少この頃としては、肌寒いのだが、このくらいが、
ちょうどよいだろう。

今日は、ちょいと吉池でものぞいてみよう。

特に、あてがあるわけではない。

なにがあるかな?。

冬のものから、春、夏に変わりつつある店頭。

牡蠣も三陸などの岩牡蠣になっている。

さよりもあるが、やっぱり小さなもの。

対面コーナーの鯵、鰯。
いつものまぐろのコーナー。

前から疑問に思っているのだが、くえ。
鍋用?、刺身?。
妙に高いが、いつもある。
基本、西日本の魚だと思うが、誰が買うのか。
もちろん、うまい、のだろうが。

かじきの切り落とし。
生、近海のものだが、切り落としにしては高い。

ん!。
これは、どうだ。

やりいか。生。

三杯で476円。
青森産。
比較的、ここのものが多いか。

安くもないが、こんなものであろう。

ゆでて、甘いたれ。
いわゆる、江戸前鮨でいう、煮いか。

やりいかは、吉池でもゆでたものもよく置かれている。
これは、アメリカ産と書いてあるのだが、どのあたり
なのか。

調べると、北海道南部から沖縄を除く、日本近海。
寒いところでもなく、暖かいところでもない。
ちょうど温帯海域ということか。
ということは、太平洋の反対側のシアトルから、LA?、
のアメリカ西海岸あたりでも獲れるのか?。

いかとしては、日本で最も一般的なするめいか
よりも格上。ちょっと高い。

いかの多くが火を通すと硬くなる。
だが、すみいかは、刺身でも柔らくてうまいが、
最大の特徴は火を通しても柔らかいということであろう。
これが価値である。

帰宅。

こんな感じ。

さばく。

まあ、さばく、というほどのことはない。

下足を抜き、はらわたを抜くだけ。

柔らかいので、皮をむくまでもない。

ん!?。

これ、子持ち?。
それも、雄の白子?。

ちょっとわからぬが、
いわゆる真子は、うまいので、雌は分けて高価格
売っている、のであろう。

いかの産卵期は、これから初夏。
すみいかなどもそうである。

調べると、通常は近海だが、200mなんという深いところに
住んでいるらしいが、この時期、産卵のため、浅いところに
くるのを獲っているらしい。

ともあれ。

白子は喰えるのか?。
一杯だけ、入れたままにしてみるか。

フライパンでゆでる。

たれはゆで汁から作るので、煮詰めやすいフライパンが
よろしい。
火が通ったらすぐにあげる。

ゆでると、皮がむけてしまうことが多いのだが、
きょうは、ほぼ残った。
なんであろうか、この違いは。

やはり、皮がむけるのが心配で、水洗いなどはせずに
このまま置いておく。

残ったゆで汁に砂糖、しょうゆ、酒少々。

これを強火で煮詰める。

最初、アクが出てくるので、これは、網で取る。

酒と砂糖の割合は、いつも勘でやっているので
わからないのだが、多少むずかしい。
味見をしながら、決めてはいる。

トロトロになるまで。

OK、こんなもの。

いかは、切って、皿へ。
たれもたらす。

一緒に買ってきた、めかぶも。

ビールを開けて、食べる。

なかなかうまくできた。
柔らか。
たれの甘辛のバランスもよし。

白いハラワタ、白子かどうかはっきりとは
わからぬが、やはり、もう一つなので、やめておいた。

 

 

 

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