断腸亭料理日記2022

赤酢の酢飯で煮穴子のにぎり鮨 その2

4231号

引き続き、煮穴子。

圧力鍋の放置調理から30分。

ふたを開ける。

あー。

やってしまった。

おわかりであろうか。
穴子が小さい。
穴子は煮えて、縮んでしまった。

にぎり一つ分、などと考えて切ったのだが、
それは生の時のもの。
よく考えればわかりそうなもの。

鍋に入りやすい大きさでよかったのである。

ざるのままあげる。

仕方がない、このままの大きさでにぎるしかあるまい。

圧力鍋のゆで汁は、フライパンに移す。
これは、ツメ、甘いたれにする。
砂糖、しょうゆを加え、煮立て、煮詰め、開始。

そろそろ、ご飯が炊ける。

切れた。
保温を切って、タイマーを8分に仕掛ける。

鮨酢の用意。
赤酢8:透明な穀物酢2で40t。

8分経過。

飯台に1合分、取って、鮨酢をかけ回す。

大急ぎで、混ぜる。
寒いので飯がすぐに冷えてしまうのである。

冷えてきたら混ぜるのはやめねばならない。

赤酢なので、混ぜ残りの白い飯粒が目立つので
赤酢を数滴たらし、そこだけ混ぜる。

こんなものかな。

このまま、また8分。
いや、気温が低いので、そんなにもいらない
かもしれぬ。
ともあれ、飯粒表面を落ち着かせる必要はある。

フライパンのたれ。

途中、味見。

このたれの味、存外むずかしい、でのある。
煮詰まる前の段階で、味を決めておきたい。

とろとろの甘いたれ、なので、砂糖を
しこたま入れればよいかと思うと、そうでもないのである。
反対にしょうゆが多ければ、とろとろになっても、
塩味の強いたれになってしまう。
だいぶ試行錯誤をしたものである。

薄くともちょうどよいバランスにして、煮詰めれば
よいというのが段々わかってきた。
割合は煮詰まる前と後で、変わらない。
よく考えれば、わかるのだが、、。

ともあれ。
だいぶ煮詰まってきた。
もう少し。

にぎり終わるまでに仕上げておきたい。

ゆず。
おろし金でおろしておく。

たれは、OKかな。

8分、タイマーが切れる。
あー、案の定、ちょっと酢飯は冷えてしまった。

にぎりの鮨、というのは、プロは保温するくらいで
人肌程度には温かくなければにぎれない。

小さくなってしまった穴子だが、にぎりも
小さくして、にぎる。

たれをたらしたもの、たらさないもの。
ゆずは、最初はたれなしにまぶしてみた。

アップ。

形はともかく、味はよいだろう。

たれ付きは一つ食べ、結局全部にゆずをまぶした。
たれ+ゆずが最もうまい。

やはり、煮穴子は、厚みがある方が断然うまい。

しかし、ゆず、というのは、なんであろうか。

むろん、香りだけ、のもののはず、なのだが、
かけたものの味までが、うまくなるように
感じてしまう。不思議である。

たれなしよりも、たれありの方が、よりうまい。
しょうゆ味に合うのか。

西日本のものなので、私はやはりそう馴染み深くはない。

西のものだからか、特に割烹系の料理に多用されるのだろう。

茶碗蒸しに入れたり、松茸の土瓶蒸しにも入れる。
そう、椀物、吸い物、おつゆにはよく入る。
この場合のゆずは、吸い物に香りを加える、吸い口という。
必ずしもしょうゆ味ではない。

うどん、そば、例えば温かい天ぷらそばなどにも入れる。
これはしょうゆ味。

先に書いたが、生魚、刺身には合わせない、か。
生の魚の味がゆずに負けてしまう?。

焼き物、濃いしょうゆ味のぶりの照焼など、合いそう。

酢の物はどうであろうか。
私自身はあまり記憶にないが、ちょいと調べると
これは割烹系では定番のよう。
そういえば、プロが作った正月の大根のなます
には細かく切ったものがのっていた。

なにか法則がありそうなのだが、もう一つ、
わからない。

ともあれ。今日のところはよしとしよう。

 

 

※お願い
メッセージ、コメントはFacebook へ節度を持ってお願いいたします。
匿名でのメールはお断りいたします。
また、プロフィール非公開の場合、バックグラウンドなど簡単な自己紹介を
お願いいたしております。なき場合のコメントはできません。

 

 

 

断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5|

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |

2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月 |

2017 2月 | 2017 3月 | 2017 4月 | 2017 5月 | 2017 6月 | 2017 7月 | 2017 8月 | 2017 9月 |

2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 | 2018 1月|2018 2月| 2018 3月|2018 4月 |

2018 5月 | 2018 6月| 2018 7月| 2018 8月| 2018 9月| 2018 10月| 2018 11月| 2018 12月|

2019 1月| 2019 2月| 2019 3月 | 2019 4月| 2019 5月 | 2019 6月 | 2019 7月| 2019 8月

2019 9月 | 2019 10月 | 2019 11月 | 2019 12月 | 2020 1月 | 2020 2月 | 2020 3月 |

2020 4月 | 2020 5月 | 2020 6月 | 2020 7月 | 2020 8月 | 2020 9月 | 2020 10月 | 2020 11月 |

2020 12月 | 2021 1月 | 2021 2月 | 2021 3月 | 2021 4月 | 2021 5月 | 2021 6月 | 2021 7月

2021 8月 | 2021 9月 | 2021 10月 | 2021 11月 | 2021 12月 | 2022 1月 | 2022 2月 | 2022 3月 |

2022 4月 | 2022 5月 | 2022 6月 | 2022 7月 | 2022 8月 | 2022 9月 | 2022 10月 |

2022 11月 | 2022 12月 |

BACK | NEXT

(C)DANCHOUTEI 2022