断腸亭料理日記2006

鱸のポワレと

フライパンのこと

5月26日(土)夜食

さて、今日は昨日の続き。

撮影で使った、鱸(すずき)塩焼きと、里芋とねぎの煮たの、で茶碗酒。
疲れていたのだろう。そのまま、転寝(うたたね)。

21時前に起きる。
前後して、外出していた妻が帰宅。

妻は、大量の食い物にびっくりしているが、
適当に見繕って、食べる。

11時頃、腹が減り、なにか食べようと思う。
大量に、和食を作ったため、洋食。

鱸がもう一切れあまっている。
まずはこれを食べてしまおう。

フライパンで焼こう。

鱸のポワレ。
これを鉄のフライパンでやってみる。

以前、テフロンのフライパンで、秋刀魚を焼いて、
皮がくっつくところから始まった、鉄のフライパンである。
プロの料理人の読者の方から勧められ、鉄のフライパンを買ったはいいが、
馴染むまで四苦八苦。
その後、ある程度馴染んでしばらく使っていたが、
何かの拍子に、再びくっつくようになったり、、、。
そんな悪戦苦闘は続いてきたが、このところは、やっと安定してきた。

もう大丈夫であろう。
難関の魚のポワレ。

まずは一度、空で煙が出るまで加熱。
火を止め、少し、冷ます。

油を引く。オリーブオイルがよかろう。
煙が上がる。まだ熱い。

もう少し冷ます。

いいかな?
鱸を、皮目から、投入。

やはり、この瞬間が緊張する。
フライパンをゆすってみる。
OK。くっついていない!

あ、、、。下味を付けるのを忘れた、、。
焼きながら、塩胡椒をする。

最初は、火を止めて、投入したが、このあたりで、再度
弱火で点火。

じっくり。
教えられた通り表面まで、7割程度色が変わるまで
皮目は下、で、我慢、で、ある。
かといって、焦げてはいけない。
箸で持ち上げ、ちょっと皮の様子を見る。
まだ、大丈夫。焦げてはいない。

OK。7割加熱完了。
ここで、崩れてはだいなし、で、ある。
フライ返しで、慎重に、ひっくり返す。
OK。
皮目にも塩胡椒。

1分ほど。火を止め、余熱でしばらく置く。

いいかな?

同じくフライ返しで、皿に慎重に移す。
ソースはなし。塩胡椒のみで食べよう。


どうであろうか。皮目もパリッと香ばしく上がった。
もう大丈夫であろう。
やはり、日本人であるからか、鱸なんぞは、塩胡椒と
オリーブオイルだけで十分である。
身もプリプリしている。

さて、鉄のフライパンでいくつかわかったことを書いておこう。
(断っておくが、正しいかどうかは不明である。
あくまで、ここ数ヶ月の経験からのものである。)

最初は、やはり、油が馴染むまで、しばらく時間がかかるようだ、ということ。

使い慣れてきてからのケア。
使い終わる毎に、熱いうちに、すぐにたわしできれいに洗い、
煙が出るまで加熱し、乾かし、油を塗っておく。
やはり、一番の問題は“こげ”をどれだけきちんと毎回取っておくか、
であろう。こげは、錆やくっつくことの原因にもなるようだ。
また、使い終わったフライパンに水を張り、再度加熱し、
温まった状態で、たわしで洗う。汚れが取れやすくもなるし
より、きれいになるようである。

そして、一週間以上ほうっておいてはいけないこと。
油を塗っておいてもさびは出てきたりする。

最後に、一つ、疑問に思っていること。
以前に、なにかのTVでプロの中華鍋の後始末で、クレンザーを使って
きれいに磨いているのを見た。
(中華鍋も、鉄のフライパンも同様だと思うが)
クレンザーを使うと、せっかく馴染んだ油を取ってしまい、
使い始めに戻ってしまうような気がするのだが、どうなのだろうか。
実際に、筆者もクレンザーを使って磨いてみたら、
そのような結果になったのである。
これがずーっと、疑問である。



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