断腸亭料理日記2006
4月24日(月)夜
さて、合羽橋・太助寿司である。
なぜか、というほどの理由はないが、鮨が食いたかった、
と、いうくらいである。
今日は、ちょっと早めで18時台。
宴会も入っているようで、なかなか忙しそうである。
まずはつまみ。
今日も、活(い)けのあおりいか、がある。
透明である。コリっとした食感と、あまさ、で、ある。
そして、まこがれい。
やはりこれも、前回もあったが、時期なのであろう。
みずみずしさ、がすばらしい。
たこ、赤貝。
まぐろ、中トロ。壱岐のもの。
きめの細かいねっとりとした、柔らかさ、なのだが、
こういうマグロを、上品、というのではなかろうか。
うまい。
つまみ、焼きフジツボ。
さて、にぎり。
まずは、鳥貝。
茨城県鹿島灘の波崎。
ここ太助では、当然、生。
このみずみずしく柔らかい鳥貝を、普通に食べられるのは、
有難い、と、思わねばならない。
金目。
前回同様、皮目を焼いて霜降りにする、焼き霜。
前回は駿河湾であったが、今日は、銚子。
最近、銚子の金目は有名になってきた。
駿河湾よりも深いため、より脂がある、という。
なるほど、すごい脂である。
鮑。
鳥の皮で、蒸し煮にしたもの。
太助では、この時期出すという。
鮑といっても、いろいろあるらしい。
これは、女貝(めがい)といって、この時期だけのもので
千葉の千倉や南紀。鮑のメス、ということではなく、
そういう種類の名前、ということだ。
そして、その女貝の中でも大きいものを、さらに
又貝(またがい)、といい、今日のものは、見せてもらったが
20cm超の特大。
すばらしく、柔らかく、滋味たっぷり。
そんな感じである。
小肌。
うに。
うには、今は一年の中でも、最もものが少ない端境期だという。
夏になると、例の、利尻の馬糞うになどが出てくるが
それまでは、なかなかよいものが少ないという。
それでも、今日のは、築地でやはり数枚というもの。
うには時間がたってくると、形が崩れ始めてくる。
これを防ぐために、ある種の薬を使っているものが多いらしい。
なにか薬臭い、うにを食べた経験があるかもしれないが、
それはそういうことだという。
うまい。
鯵。
走水(はしりみず)。
走水は、三浦半島の横須賀市。観音崎のそば。
江戸前とはいわないが、東京湾である。
鯵らしい、うまい鯵である。
夏に向かって脂ものってきている。光物らしい、うまみ。
馴染みのある、味、である。
この鯵、好きである。
穴子。
熊笹で炙って、ほっこり、柔らか、いつものように薫り高いが、
今日握ってくれた、若い衆は、もう少し脂が乗ってくると
いいんですけどね、という。
去年を思い出すと、確かにだいぶ違う。
最後に、好物のひもきゅう巻き。
ひも、は、ご存知の通り、赤貝のひもだが、
プリプリの貝柱も入り、満足。
いやー、今日もうまかった、うまかった。
合羽橋太助寿司、で、ある。
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