断腸亭料理日記2005

夏休み特別編・断腸亭

メキシコ・ロス・カボスへ行く 2.

さて、引き続き、今日も、断腸亭メキシコへ行く。

昨日はトスターダス、ビールのことなど。

次は、スープ。
これも一般的なものであろうか、トリティージャ・スープ。

これは、うまい。

トマトベースのスープに、昨日出てきたが、
油で揚げたトルティージャが入っている。
この他に、チレ(唐辛子)、アボガド、チーズなど。
少し酸味があるのが特徴であろう。

チーズはフレッシュチーズであるが、種類はなんであろうか。
いろいろな種類があるのかも知れぬが、何軒かで食べたが、モッツァレラ。
それもヤギのもの、のような味がした。

そして、アボガトである。これは生のまま、切ったものが入っている。
次にふれるが、アボガドも、メキシコ人は大好きなようである。
ほとんどの料理に登場する。

スープのベースのダシはなんであろうか。
店によって違うのであろうが、野菜のみではなく、
豚か牛か、なんらか動物系のエキスが
しっかり出ているところもあり、これがうまい。

また、黒いパリパリの乾燥したチレ、が出てくるところもあった。
(唐辛子を乾燥させたものと思われるが。
ごがしているいるのかと、思わせるほど、真っ黒。
これもメキシコでは一般的なもののようである。
そのまま食べると、辛味はさほどではなく、やはり、ちょっと
コゲのような味がする。ちょっとかわった感じのものである。
別に入れる場合もあり、また、あらかじめ、味付けとして
入っていることもあるようである。)

さて、次は、これ。

ファヒータス、と、いう。
これも、かなり一般的な料理であろう。
この写真は牛肉のものであるが、ようは、玉ねぎ、トマトなどと、
ロースト肉の炒め煮、といった感じのものである。
また、牛肉ではなく、豚や鶏のものもあるようである。
焼いたトルティージャが付いてくるので、これにはさんで食べる。

この写真のものの味付けは、ちょっと濃く、甘め。

今回、全般的に感じたのであるが、メキシコ全土でそうなのかは不明だが、
ロス・カボス(カボ・サン・ルーカス)の、
ローカルなレストランの味付けは、濃い目(塩分が高目)。
濃い目好みの筆者としては、満足である。
庶民の好みはどこへ行っても、濃い目、なのである。
(関係ないが、そばつゆは、誰がなんといおうが、
濃い目、でなければ、ダメ、である。)

さて、トルティージャ。
どうでもよいが、日本語では、トルティーヤ。

トルティージャ、とは、なんなのであろうか。
どうも、私のような、普通の日本人には、定義がよくわからない。
ともあれ、メキシコには、このような、小麦やトウモロコシの粉で
作った、皮のような食い物と、それを使った食い物が、あふれている。

皮を、焼いたり、揚げたり、したもの。
また、それを使って、つけたり(トスタードス)、のせたり(ナチョス?)、
包んだり(タコス)、巻いたり(ブリトー)、
さらに、それを揚げたり(エンパナーダス)、、。
(ちなみに、ナチョス、というメニューはメキシコではなく、
アメリカで食べられているもののようである。)

ともあれ、写真のトルティージャが、
最も基本的なものであることは、ほぼ間違いなかろう。

今回、食べたローカルのレストランでも、ほとんどのところで、
ほとんどの料理に付いてくる。
いろいろなタイプがあるようであるが、
写真のものは、とうもろこしではなく、小麦粉が主とみられ、
焼いたもの。ほとんど、これが出てくる。
インド料理などでは、チャパティ。
中華料理では北京ダックを巻く皮(包餅)。
ほぼこれらと同じものといってよかろう。

そして、また、筆者をわかりにくくしているのは、同じトルティージャでも、
トスタードスの揚げたトルティージャは、小さめの三角形でとうもろこし。
トルティージャスープに入っているのは、同じくとうもろこしで
揚げたものだが、細長く切られている。
すべて、同じトルティージャ、と呼ばれている。

!!。

書いていて気が付いたのであるが、
ひょっとして、皮のことをすべて、トルティージャ、と、
いうのではなかろうか。
つまり、トルティージャとは、メニュー名ではなく、一般名称。
材料が小麦でもコーンでも、焼いていようが、揚げていようが、
大きかろうが、小さかろうが、三角だろうが、細長かろうが、丸かろうが、
すべて、トルティージャ。
そして、トスタードス、ナチョス、タコスなどなど、は
すべてメニュー名。
それぞれに使っているのは、すべて、トルティージャ。

これはどうも正しそうである。
(長々と書いてきてしまったが、納得できないと、先に進めない、という、
筆者の癖である。お許し願いたい。
完全にお分かりの方、おられますでしょうか。正解でしょうか?)

さて、さて、疑問が解けた(と、思っている)。

メキシコ料理は奥が深い。
まあ、何日間か食べただけでわかろうなどというのが、
そもそも、間違っているのかも知れぬ。
皮(=トルティージャ?)の件で、思いがけず、手間どってしまった。

明日も、メキシコシリーズ、続きそうである。



P.S.

昨日の配信後、塩田庄左衛門さんという、プロのカメラマンの方から
メッセージをいただいた。
(この日記を読んでいただいていた、ということである。
昨日の、トマトのサルサを日本でもよく食べておられるとのこと。)
この方は、先ごろ角川文庫から発売になった田口ランディ/AKIRA共著
「オラ!メヒコ」の写真を撮られた方であった。

HP


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