断腸亭料理日記2004

飯田橋・中華そば・青葉

9月19日(日)第1.5食 および、23日第二食
これ、正確には、昨日配信分の秋刀魚の前。

朝飯を食って、近所へ買い物へ出るついでに、
ふと、青葉に行ってみたくなった。

拙亭のある浅草界隈から、
飯田橋はイメージとしては遠いのであるが、車で行けば、すぐ。
台東区の隣は、千代田区なのである。
浅草の隣りは神田、神田は千代田区。
靖国通りを神保町、九段、で、飯田橋である。
この、青葉は飯田橋でも、西口、外濠の内側、警察病院の裏。
千代田区富士見。

11:50。

お昼直前。
かろうじて、座れた。

なぜ、ここに来る気になったのか、、?

実のところ、浅草在住になる頃から、
ラーメンを追いかけるのは、ほぼ、あきらめていた。

一つは、年のせい。
若い頃20代のころは、有名店があれば、多少遠くても、
車で、電車で出かけていった。
そこまでの意欲もなかなか、なくなった。

また、もう一つ、これも、年のせいかも知れぬが、
何回か書いているが、最近の、いじくり回し過ぎの
東京ラーメン事情に辟易としていた。

さらに、浅草、上野界隈、やはり、ラーメン屋環境としては
確かに、よくはない。これで、あきらめていた、のも一つ。

考えてみると、ラーメンとカレー。
自分のことを思い出してもそうなのだが、安くてうまい。
若く、金のない時代でも、薀蓄を傾け、批評ができた。
いい加減、そんなことも、卒業してもよいのでは?
などという、年寄りじみた感覚にもなっていた。

しかし、ちょっと、心境の変化が起きた。
もう少し、ラーメンに戻ってみようかと。

かといって、武骨
などの味に慣れたいと思ったわけではない。

昔からの有名店でも、避けていた店、行けていなかった店が、随分ある。
それを潰していくのも、よいかと思った。

その代表格かも知れない。
青葉は、魚系、有名店。

何回も書いているが、魚系の生臭さがだめ。
また、組み合わせる“何か”との相性なのかも知れぬが、
甘く感じることさえ、あるのである。(蔵前・元楽)

さて、ここ、青葉。

ノーマルな中華そばを頼む。

一口目、ん?麺が、柔らかく感じる。
しかし、これは、食べ進むうちに、感じなくなっていった。
一般的には、柔らかい方だと思うが、
この柔らかさが、スープとの相性がよいのであろう。

さて、スープ。
店に入るなり、魚系だしの強烈なにおいのため、かなり、
覚悟をしていたのであるがすすってみると、
他の、魚系の店と比べても、いつも感じる違和感(なまぐさみ)のような
ものが少ない。いや、ほとんどない、と言った方がよい。

もちろん、このスープのベースは、魚系オンリーではない。
とんこつ?鶏がら?いろいろ入っているらしい。
この配合というのか、バランスが絶妙なのであろう。
また、全体としては、さっぱりとしているのだが、コクも充分にある。

そして、今日、23日(木)秋分の日。11:30頃。再訪。
今度は特製中華そば。(といっても、煮卵が入っているだけである。)

感想はあまり変わらないが、
やはり、若干、麺の柔らかさは気になる。
筆者にとっては、非常に微妙なポジションにあるようである。

確かに、うまい。

くせになるか、通いたくなるか、非常に微妙な位置にある。





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