断腸亭料理日記2004

韓国風・鶏鍋

7月28日(水)夜
夜に入り、台風の影響か雨が降り始めた。

久々に、仕事でトラブルがあり、少し遅くなった。
9時過ぎ。妻と待ち合わせ、御徒町界隈。

なににしようか、この時間である。
なかなか、難しい。
何かで見ていたのだが、このあたりに、
韓国風鍋が売りの店が、あったようだ。
しかし、残念ながら、店名を失念。

場所としては、春日通りと中央通りの交叉点から西北の一角。

ご存知の方は、ご存知であろうが
この界隈、かなり、猥雑な場所である。
男一人で歩けば、客引きがほっとかない。

ここにも何回か登場している池之端藪も
この一角、池之端仲通りにある。

もともと、春日通りの南側を含めたこの一角から湯島天神にかけて、
江戸の頃は、池之端仲通り、上野広小路と老舗
(松坂屋は今のこの場所でこの頃からあった。)が
建ち並ぶ繁華な場所であり、
また、池之端・湯島側へ一本は入ると、いわゆる出合茶屋などと呼ばれる
逢引に使われる、こぎれいな造りの店や、料亭が建ち並んでいた。

その後、明治以降、芸者衆を抱えたいわゆる花街に発展していった。

(芸者置屋などができ始めたのはいつごろのことなのかは、未確認。)
現在でも、その名残として、和菓子の「つる瀬」、かりんとうの「花月」
甘味処の「みつばち」、干物の「丸赤」などの老舗や、置屋の造りや屋号を
残した、ラーメン屋さん「二三太楼」などもある。

ともあれ、韓国風鍋である。
この界隈、焼肉屋・韓国朝鮮料理店も多い。

道に掲げてある看板のメニューで、「鍋」の文字を確認し、
飛び込みで「アリラン」という店へ入ってみる。

客は少ないが、特別、へんな雰囲気もない。
おばさんも、家庭的な感じである。

鶏鍋(小¥1500)というのを頼んでみる。
(他に、あんこう、海鮮、じゃがいも、など、ある。)

先に出てきた、小皿、三皿キムチや、ナムルでビール。

カセットコンロが出され、金属の鍋に入って、鶏鍋が登場。
コチュジャンで真っ赤になったスープに、鶏肉とじゃがいも。

一口食べる。

辛い、、、、のであるが、甘い。

砂糖がかなり入っている。

また、じゃがいも、というのも、鍋として、妙な感じもする。
甘辛い。(醤油の入らない、辛い肉じゃが?)

鶏肉は、骨付き(手羽先や、手羽元)もあったり、正肉もあったり
いろいろ。

韓国朝鮮料理のネイティブな味は、砂糖が多く入るものが
少なくない。辛くて、甘い。
コチュジャンなども、甘めのものもある。

しかし、この辛くて甘い味、不思議と、後を引く。
二人で、完食はならなかったが、うまかったと、言ってもよいであろう。

帰宅後、調べてみると、
メディアに紹介されていたのは、「アレンモク」という店であった。
気が向いたら、こちらも行ってみよう。

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