断腸亭料理日記2004
6月16日(水)昼食
午後から、人形町の得意先である。
人形町で昼飯といえば、選択肢は多いが
今日は、小春軒にする。
人形町は正確には、日本橋人形町。
もともとは、色町であり、最近まで寄席(人形町末広)などもあった。
(さらに昔には、江戸時代、明暦までは遊郭もあった。
(明暦大火後、現在の浅草北部に移転。))
今でも、浜町には明治座があり、昼間は芝居見物のおば様達で賑わう。
また、魚粕漬けの魚久、すき焼きの人形町今半、同じく日山、
キ寿司(キの字がフォントにない。七を三つ書いて喜の当て字
かと思われる。)しゃもなべの玉ひで、などなど、
値の張る食い物屋の名店も多い。
筆者は、都営新宿線浜町から、明治座を右に見て、甘酒横丁を南下。
玉ひでの先、右側にある。
「小春軒」なんともいい名前である。
(井上陽水の「小春おばさん」からの連想で、この店のおばさんが、
小春さんではないのかと、思ってしまうがそうではない。
先々代のご夫婦の名前の合体のようである。)
白い暖簾をかき分けると、満席。
もうじき、1時にもなる。空くであろう。
外で少し待つ。
程なくあき、相席でテーブル席に。
「メンチカツライスに1個つき。ライス大盛で。」。
この店の符丁である。
コロッケが1個¥150。
1個ずつ付けられる。
鬼平を読みながら待つ。
コロッケがうまいのである。
挽肉の入った、ポテトコロッケである。
ねっとりと非常に柔らかい。
衣はサックリ。揚げ油はラードであろうか。
メンチカツも柔らかいが、グズグズではもちろんない。
絶妙な具合で、ジュワーっと旨みが出てくる。
付け合せのマカロニサラダもよい。
ライス大盛と、コロッケ1個付きは多かった。
かなり、満腹。
大満足である。
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